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Amazon.co.jp ・本 (232ページ) / ISBN・EAN: 9784621302781
感想・レビュー・書評
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2階書架 : WB102/ISH : https://opac.lib.kagawa-u.ac.jp/opac/search?barcode=3410163049
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たまにこれはないだろ、というプラクティスが日常的に行われているのを目にする。そうなってしまわないように知識を更新していきたい、ってときに本書も参考になると感じた。すごく特別なことが記載されているわけではないが、一般的に知っておくべきことがまとまって述べられている。有名なスコアなどもあるので、スコアの元になった論文の集団と同様であれば、使用してみるのもいいと思う。また、肺炎などいくつかの項目は新しいガイドラインも出ていそうなのでそちらの参照も必要だろう。読みやすいので通読は容易。知識の抜けも確認できた。
以下は雑多としたメモ。ここには書いてないことも多く記載されているよ。
全14章、1章とあとがきはホスピタリストの重要性について、これは至極まっとうでよく言われてるやつ
第2章は血栓症でWell's criteriaと4T's scoring systemとHITの治療。筆者がアメリカにいたときはVTEの治療は病院持ち出しのため予防的なヘパリン投与が増え必然的にHITも増加するというのは興味深かった。
第3章はアルコール関連疾患で、離脱症状で気をつけるのは特にDTでhypovolemia+低カリウム血症、低マグネシウム血症、低リン血症をきたすこともある、離脱症状の治療に用いるBDZはscheduled therapyとsymptoms-triggered therapyがある、評価はCIWA-Ar、輸液はバナナバック (thiamine, folate, multivitaminで黄色になる)、当然WE, KS, beriberiの話につながる。
第4章は肺炎、CAPとHAP、一般病棟CAPの治療はCTRX+AZMただしCTRX単剤でもよいかは本書が書かれた時点ではコントラバーシャル、ICUではMDR-pathogenを考慮しTAZ/PIPC, MEPM, CFPM, キノロンなど。72時間で効果がなければ効いてないまたは診断が違う。IDSA/ATSガイドラインでは最低5日、8時間あけて2度発熱がなく、経口回復が可能なら切り替え、問題なければ退院。誤嚥性肺炎は必ずしも嫌気性カバーは必要ない。
第5章はUTI。尿は白血球エラスターゼと亜硝酸塩を測る、両方陽性なら腸内細菌郡による感染の存在が示唆される、ただし腸内細菌以外の感染であれば偽陰性、無症候性細菌尿は治療対象にならない、CAUTIは不要なフォリーカテーテルをまずなくすことから、フォーリーをベッドの上に乗せて搬送するのは逆流するので✕
第6章はせん妄、CAM-ICUスコア、Ultrabrief 2-item bedside test, FAM-CAM, 誘発因子の覚え方はICU-DELIRIUMS, せん妄はICU・一般病棟ともに死亡率上昇のリスク。
第7章は血糖、TDD 0.3-0.5 unit/kg/dayから25%減らしたものから開始、食前血糖<180mgを超えたら介入開始、NICE SUGAR study
第8章は周術期、ACA/AHAガイドライン2014年、RCRI, Guptaスコア、Goldman score
第9章は老年ケア、老年症候群とCGA、InouyeらのHospitalElderly Life Program (HELP)
第10章は緩和ケア、surprise questionやオピオイドのincomplete cross toleranceに触れてる。
第11章は医原性トラブルの予防と対処法で造影剤腎症、CINの予防の輸液と重曹、これは2018年のガイドラインと比較しても面白い、肝硬変のINRは指標になりにくい、肝硬変の血栓形成リスクも高い（凝固と線溶の新しい平衡状態へシフトするため）、止血にはFFPでなくPCC
第12章は医療の質 ハインリッヒの法則の数字自体には根拠がないことに触れているのに好感
第13章は院内感染の防ぎ方
14章はホスピタリストが身につけるべき「非臨床スキル」SHMのwebページが参照
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