デンマーク文化読本: 日本との文化交流史から読み解く

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  • 丸善出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784621305591

作品紹介・あらすじ

北欧の国デンマークの文化には、日本でも馴染みの深いものが多く存在する。文学においては、アンデルセンの童話はさることながら、『即興詩人』は森鴎外の翻訳により多くの日本人に親しまれた。また芸術では、デンマークを代表する陶器ロイヤルコペンハーゲンは、日本の有田焼に影響を受けたものであると言われている。現代においてもデンマークの文化は、デザインや食文化、ライフスタイルといった観点からもその魅力が世界に発信されている。日本は鎖国時代から徐々にデンマークと交流を持ち、幕末以降は教育、学術などの分野で重要な交流を重ねた。本書は、デンマーク文化について、デンマークと日本という小国を舞台にした文化交流の貴重な記録をもとに、読者にも身近な話題も交え、現地在住の著者が解説する。

感想・レビュー・書評

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  • デンマークと私 第3回 長島要一さん「異文化との出会いは鏡の像 / 左右は逆でも / 上下は同じ」 | 在デンマーク日本国大使館
    https://www.dk.emb-japan.go.jp/itpr_ja/kankei-monogatari_3.html

    デンマーク文化読本 - 丸善出版 理工・医学・人文社会科学の専門書出版社
    https://www.maruzen-publishing.co.jp/item/?book_no=303949

  • 鎖国の時代から、デンマークと日本はすでに繋がっていたことや、パンのアンデルセンや雪印がデンマーク由来だったことがわかり面白かった。質素で堅実な暮らしぶりも昔からとのこと。

  • デンマーク、北欧4国の中で地理的に一番頭に入ってない国だ。下がドイツに接している。

    著者は1946生まれ。コペンハーゲン大学DNP特任名誉教授。デンマークのことについてデンマーク語で書いた自身の著があまり日本に伝わっていないということで、日本語で、主にデンマークと日本の接点、という点に注目して書き下ろした。

    読む前はアンデルセンぐらいしか思い浮かばなかったが、読んでみると以外にもけっこうデンマークのものが身近にあった。歴史的には、幕末の開国で1858年に米英露仏蘭と修好通商条約を結び、最後に11番目の国として1867年1月にデンマークとも条約を結んでいた。え~!知らなかったよー。

    絵画だと、ハンマースホイ。実は数年前西洋美術館だったかの展覧会を見ていた。北欧の人というのは覚えていたがデンマークとは忘れていた。

    映画だと、「パペットの晩餐会」(1987)を見たことがあった。これもデンマークとは気づかづに見ていた。原作本もデンマークのカレン・ブリクセンという人。監督ではラース・フォン・トイアーがいて「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を撮っていた。でも舞台はアメリカ。

    パンだと「アンデルセン」。高木俊介(1919-2001)氏がデンマークでデニッシュペストリーと出会い、日本で1962年に再現、以後広まったということだ。今やチェーン店となり確かに食べたことがある。

    幕末にはスエンソンという海軍軍人が日本に1866年にきて1年くらいいて「日本素描」を自国雑誌に掲載。これは著者が「江戸幕末滞在記」として全訳した。これによるとスエンソンは徳川慶喜にも会っていて、はかま姿の絵も描いている(絵の写真あり)。日本には好印象を抱いて、自尊心があり、しかし老若男女ユーモアがあってふざけ好き、といい、特に女性は小さくてかわいい、と書いているという。

    もう一人カール・ノーマン大尉(1839-1899)が1871年、上海・香港間の海底電信ケーブル敷設の関係で横浜に立ち寄り、24時間の上陸をした。その時の記録が「横浜から江戸へ」として残っていて、築地のホテルに泊まり、上野、浅草を見、開港20年の日本を見て、富士山の美しさとともに、「日本はこの先1、2世紀のうちに、その国土の大きさに見合った、世界で最も反映し最も豊かな国の一つになるにちがいない。」と記しているという。

    岩倉使節団も1872年4月にデンマークにも訪れていた。デンマークは1864年にオーストリア、ロシアと戦争し負けて国土が縮小された状況、岩倉は「米欧回覧実記」で、小国デンマークと日本を重ね合わせていたようだ。デンマーク人に対しては強剛で、仕事に励み、国を愛し、不僥の精神があり、文武に秀で質素と記しているという。

    あとはデンマーク体操にデンマーク刺しゅう。刺繍はクロスステッチをきかせたもの。これも昔みたことがあった。

    と、ななめ読みしてみると、けっこうデンマークのものになじみのあるものがけっこうあるなあというのが分かった。

    ただ、もっとたくさんの写真が欲しかった。


    2020.10.30発行 図書館

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著者プロフィール

1946年生まれ.コペンハーゲン大学博士課程修了(比較文学・日本近現代文学).コペンハーゲン大学DNP特任教授.

「2016年 『デンマーク人牧師がみた日本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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