恋愛のディスクール・断章

  • みすず書房
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622004820

感想・レビュー・書評

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  • コミュニケーションにおける「不公平」を甘受する者、返事がなくともなお、気軽にやさしく語りつづける者がいれば、そうした者には大変な自制心が、「母親」のものである自制心が、そわなっていることになるであろう p241 手紙

  • おもしろかった。断章なので、合間合間にちょこちょこ読んで物思いに耽るのに最適。だけれど、封じていた痛い記憶が蘇ってしまうのが玉に瑕。ゲーテ、ニーチェ、フロイト、ラカン、禅などなど数多のテクストからの引用を繋ぎ合わせて、自身の経験も絡ませて、恋愛のディスクールを仕立てるバルトがとてもいじらしくて切ない。恋愛のフィギュール自体は独りよがりで滑稽なものだというのに、こんな可憐で狂おしく愛おしいディスクールにこつこつとしたためてくれてありがとうバルトさん。これからもちょこちょこつまみ読みしたい一冊。

  • 「恋の対象とはいつでも不在なのではないか」と問いている。

  • 「あー、わかる」と思うことは多いけど、そこまでかなぁ。個人的には不発だった。

  • 難しかった。あまりに抽象的、散文的すぎる。。

  • 恋をして苦さに身を焦がしている時にはクールダウンに。
    恋をしていない時には恋をしたくなる、そんな本です。

  • 神本。

  • 面白かったです。バルトのフィクションへのスタンスやそれ自体をフィクションのスタイルにしてあるのがいいです。

  • 恋に悩んでいたとき、恩師から譲り受けました。
    まだ若かった頃の恩師とともに雨に濡れ、味のある風合いになったこの本は、わたしの生まれる前に出版されたものでした。


    わたしにとって、これは恋愛の教科書。
    きれいごと一切なし!
    バルトは比較的あたらしいので、うなずけることばは多いはず。
    片想い中に読むと死にたくなります。

  •  恋愛論ではなく言語の話。わかるところだけ読んでも面白い。誰かを好きになったことのあるひとには響くところがあるだろう。 素敵な言葉が多すぎて全文をいちいち引用したくなる。

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著者プロフィール

(Roland Barthes)
1915-1980。フランスの批評家・思想家。1953年に『零度のエクリチュール』を出版して以来、現代思想にかぎりない影響を与えつづけた。1975年に彼自身が分類した位相によれば、(1)サルトル、マルクス、ブレヒトの読解をつうじて生まれた演劇論、『現代社会の神話(ミトロジー)』(2)ソシュールの読解をつうじて生まれた『記号学の原理』『モードの体系』(3)ソレルス、クリテヴァ、デリダ、ラカンの読解をつうじて生まれた『S/Z』『サド、フーリエ、ロヨラ』『記号の国』(4)ニーチェの読解をつうじて生まれた『テクストの快楽』『ロラン・バルトによるロラン・バルト』などの著作がある。そして『恋愛のディスクール・断章』『明るい部屋』を出版したが、その直後、1980年2月25日に交通事故に遭い、3月26日に亡くなった。
*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

「2023年 『ロラン・バルト 喪の日記 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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