- Amazon.co.jp ・本 (157ページ)
- / ISBN・EAN: 9784622010821
感想・レビュー・書評
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2012/10/20購入
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【目次】
隠喩としての病い
原註
訳者あとがき
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【目次】
隠喩としての病い
原註
訳者あとがき
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図書館には、隠喩としての病しかのってない本しかなかったから。
エイズの方のエッセイも読みたいと思った。 -
人が病の人を見るとき、どのような視点で見ているのか、についての考察。彼女の意見によれば、病人が苦しんでいるのは、病気そのものからもたらされる肉体的な苦しみからなのではなくて、「隠喩としての病」、その病気が人びとの中に定着しているイメージのゆえなのだと説明する。19世紀の不治の病であった結核と20世紀の不治の病であった癌の文学や医学書での取り上げられ方を中心に梅毒やコレラなどの病気についても取り上げる。文学を通じて人びとがどのように病気を意識していたのかを考察するという意味では、極めておもしろい取り組みだと思った。
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70年代頃のアメリカ文学に共通する読み難さを感じた。訳者の問題なのかなぁ。だとしたら、そんなに長くもないし、原著をちゃんと読んだ方がいいのかもしれない。<br>
引用される作品の多くが、馴染みのないものや名作として知られてはいては未読だったりするので、全体としてイメージが作り難い。そういう意味では、(私は未読だけど)ソンタグの著作でも『エイズとその隠喩』の方がわかり易いのではないか。<br>
結核が情熱の発露として表現されるのに対して、癌は感情の抑圧の隠喩として用いられる、という話は面白かった。癌の多因性や多様性と共に、アトピーと共通するものを感じる。癌とアトピーの間には、慢性疾患という共通点だけで、異なることの方が多いと思ってきたので、この気づきには自分でも驚き。 -
[06.04.01]<s