ルドン 私自身に

オディロンルドン 池辺一郎

• みすず書房 (1983年7月1日発売)

感想・レビュー・書評

[蓮さんの感想 · 2014年1月28日]

半生を回顧した「芸術家のうちあけ話」と20代から50年間に渡って書いた断章が収められている。静かに語られるのは内面闘争の軌跡で、創作し物をよく視る日々の中で抽出したエッセンスのような芸術論が濃厚だ。ディレッタントは芸術を楽しむ、芸術家は苦しむ。自然に、ゆっくり愛していれば、やがて恵みのように、喜びが湧いてくる。手本となる作品を、才能があるとともに誠実で無欲な人々の中に求めること。絵画だけでなく生への誠実さ、真摯さを感じる。静かに浸透する寡黙な言葉。

[はこちゃんさんの感想 · 2013年9月3日]

大好きなルドン。とても雄弁な方だったのですね。意外でした。書かれていることがともすれば哲学的。ゆっくり咀嚼すべきところ、駆け足で読んでしまいましたσ(^-^;)

[maruminさんの感想 · 2011年12月31日]

目に見えぬものを見て、魂のかたまりのような絵にしていく。
人間の内面世界を美しくキラキラと描いている。
このような画家に、自分もなりたい。