メランコリー [改訂増補版]

制作 : 木村 敏 
  • みすず書房
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本棚登録 : 25
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (504ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622021933

作品紹介・あらすじ

メランコリーについての雄大な構想を、みごとにまとめあげた本書は、現代精神病理学に一つの新しい世界をあざやかに開示した。

感想・レビュー・書評

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  • テレンバッハが人間存在の領野としてエンドンという考え方を思いついたのは、メランコリーの臨床体験においてである。この≪内因性の≫精神病はその源をエンドンの領野に持っているが、これはそれが精神病の原因であるという意味ではない。テレンバッハのこの書の第二版では、この領野は被投性の領野、ハイデガーのGeworfenheitの領野であることが明白に示されている。Befindlichkeit――ここでは「気質の感情」と訳すより「情態性」と訳した方がより適切であるが――はその存在的派生物である気分(Stimmung)を介して、自己や世界や他者の発見を潤色する。実はこの領野に第一次的に姿を現わすものは、ギリシア語のピュシスとしての「肉体的自然」であって、これはやがて自己となるものと、自己ならざるものとを、それらが個々ばらばらに表われるまさしくそれ以前に、一つのものとして結びつけていたものである。それゆえエンドンは内=宇宙因であり、メランコリー精神病も内=宇宙因である。メランコリー精神病がその源をそこに持つ「自然」は、まだ社会=文化的影響を含んでいず、生活世界についての概念の一つ、おそらくフッサールの志向性にもっとも近いシュザンヌ・バシュラールの概念に対応するものであろう。

  • 読んでる。

  • 身につまされるような衝撃を受けた本。うつ病に関する書物として、世界屈指のものだろう。
    これを読んでない精神科医やカウンセラーにはかかりたくない。

  • うつ病臨床に関わるなら一度は読んで当たり前。とは言え「エンドン」の件は何度読んでもよくわからない。

  • メランコリー親和型精神病(うつ)について原因、症例など実に詳しく書かれている世界的有名な著書である。
    メランコリー親和型の構造は、身辺から働きかけられ作用する、過敏であり感受性である。きちんと秩序正しく、几帳面、潔癖などの性格がうつを引き起こしやすいことがわかる。
    内的非一貫性、プラトン的不均斉、エンドン・コスモス因性精神病。

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