アウグスティヌスの愛の概念

  • みすず書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622031123

作品紹介・あらすじ

自己と隣人と世界に対し自らの魂をどう位置づけるか?ヤスパースとハイデガーの影響を受け、のちの思想的展開にみられるものを胚胎する幻のデビュー作。

感想・レビュー・書評

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    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/491996

  • 「自己と隣人と世界に対し自らの魂をどう位置づけるか? ヤスパースとハイデガーの影響を受け、のちの思想的展開にみられるものを胚胎する幻のデビュー作。」(帯より)政治哲学的著作によって、あるいはアイヒマン裁判によって、もしかしたらハイデガー、フッサールやヤスパースとの関りによって知られる、ユダヤ人女性ハンナ・アーレント。本書『アウグスティヌスの愛の概念』は、彼女が23歳のときに出版した最初の著作、原型はヤスパース指導のもとにハイデルベルク大学において完成させた博士論文。彼女がこんなに若いとき、こんなことを考えていたなんて。訳者解説には、これらの成立、出版の事情、飜訳についてなどの経緯が詳しい。訳者「あとがき」には、「本書は、難渋をもって知られるアーレントの諸著作の中でも、最も難解な部類にはいるだろう。」とありますが、ありがたいことに私には、これが最も親しく入っていくことのできた著作でした。アーレントの成熟期の政治哲学は、実は私には難解です、難解にすぎます。が、それらの基盤にこのように豊かな思索があったことを知ることができた、これは私にとっては幸福なことでした。どのように魅力的な、若い女子学生であったのか……、やはりそういう余計なことも考えてしまう、そのくらい豊かな著書です。1929年にドイツで刊行された初版本が底本。

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著者プロフィール

1906-1975。ドイツのハノーファー近郊リンデンでユダヤ系の家庭に生まれる。マールブルク大学でハイデガーとブルトマンに、ハイデルベルク大学でヤスパースに、フライブルク大学でフッサールに学ぶ。1928年、ヤスパースのもとで「アウグスティヌスの愛の概念」によって学位取得。ナチ政権成立後(1933)パリに亡命し、亡命ユダヤ人救出活動に従事する。1941年、アメリカに亡命。1951年、市民権取得、その後、バークレー、シカゴ、プリンストン、コロンビア各大学の教授・客員教授などを歴任、1967年、ニュースクール・フォー・ソーシャル・リサーチの哲学教授に任命される。著書に『アウグスティヌスの愛の概念』(1929、みすず書房2002)『全体主義の起原』全3巻(1951、みすず書房1972、1974、2017)『人間の条件』(1958、筑摩書房1994、ドイツ語版『活動的生』1960、みすず書房2015)『エルサレムのアイヒマン』(1963、みすず書房1969、2017)『革命について』(1963、筑摩書房1995、ドイツ語版『革命論』1965、みすず書房2022)など。

「2022年 『革命論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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