昭和の作曲家たち――太平洋戦争と音楽

著者 :
制作 : 林 淑姫 
  • みすず書房
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本棚登録 : 13
感想 : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622044277

作品紹介・あらすじ

最新の西欧技法を身につけつつ自分たち日本の歌を書くこと。近代日本の作曲家たちに求められた命題は重い。そして大政翼賛の時代、彼らはどう生きたのか。現代史を音楽から見つめる意欲作。

感想・レビュー・書評

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  • どうして作曲家や演奏家が戦争協力をしたのか、という問題提起を発する。楽団スルヤなど1920年代後半から30年代にかけて作曲家の組織が作られる。また山田耕筰、信時潔をはじめとする楽壇を創成してきた第一世代の作曲家の批判として日本的音楽か、国民音楽かという議論も活発になる。しかし、日中戦争、太平洋戦争になるにしたがい、音楽をはじめとする芸術方面からも戦争体制を支持していかなければならなくなる。著者の秋山氏は戦後存命中の作曲家や評論家等になぜ体制を支持したのかということをインタビューしていく。そのインタビューを見ている限り、戦争体制を支持しているつもりではなかったけれども、生活のためにはどうしてもそうせざるを得なかったという作曲家も多い。なぜ戦争体制を支持せざるを得なかったのかという疑問もであるが、戦争を支持せざるを得なかったという状況があり、その状況次第で平時では考えられないようなことをしてしまうということを十分に認識することが大切なのではないかと思う。

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著者プロフィール

1929年生まれ。音楽評論家、作曲家。戦後を代表する芸術グループのひとつである「実験工房」に武満徹や湯浅譲二らとともに参加。音楽作品に、「東京オリンピック選手村 食堂のための環境音楽」など。著書としては前掲書の他、『現代音楽をどう聴くか』(晶文社)、『日本の作曲家たち 戦後から真の戦後的な未来へ』上下(音楽之友社)、『エリック・サティ覚え書』(青土社)、『昭和の作曲家たち』(編:林淑姫、みすず書房)、武満徹との共著に『シネ・ミュージック講座―映画音楽の100年を聴く』(フィルムアート社)などがある。1996年逝去。

「2021年 『秋山邦晴の日本映画音楽史を形作る人々/アニメーション映画の系譜 マエストロたちはどのように映画の音をつくってきたのか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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