- Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
- / ISBN・EAN: 9784622045946
感想・レビュー・書評
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図書館で手に取った。作家名だけがなんか頭にあったので。
淡々として美しい文章。言葉がちょうど意味とぴったりの重さをもっている、と感じた。
明るい話ってわけじゃないのに、心が洗われるような気がした。
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著者のイタリア人の夫の親族について詳しく、イタリア人の普段の生活に親しみを感じます。トリエステという町は、イタリアとユーゴの国境の町として有名でしたが、トリエステの坂を歩くとき、昔、母親に連れられて歩いた神戸の町を思い出すというところに少女時代の影を感じますが、それを除くと、大人の女性(未亡人)として、ミラノの親族を中心に描かれたエッセイ集になります。
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須賀さんのミラノでの日々を描いた随筆。
須賀さんが描かなければ
あっという間に埋もれてしまうような、
貧しい市井の人々の、ありふれた、
だからこそ愛しい数々のエピソード。 -
作者の筆が冴えるほど、ミラノという街の抱く闇が鮮明になって胸に迫ります。
作者自らが語る「貧しさ」。
それは「運命の貧しさ」。
どれだけの愛の支えによって作者はその闇をきちんとみつめることができるようになったのでしょうね。