トリエステの坂道

著者 :
  • みすず書房
3.88
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本棚登録 : 57
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622045946

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で手に取った。作家名だけがなんか頭にあったので。
    淡々として美しい文章。言葉がちょうど意味とぴったりの重さをもっている、と感じた。
    明るい話ってわけじゃないのに、心が洗われるような気がした。
    他の作品も読みます。

  • 4

  • 著者のイタリア人の夫の親族について詳しく、イタリア人の普段の生活に親しみを感じます。トリエステという町は、イタリアとユーゴの国境の町として有名でしたが、トリエステの坂を歩くとき、昔、母親に連れられて歩いた神戸の町を思い出すというところに少女時代の影を感じますが、それを除くと、大人の女性(未亡人)として、ミラノの親族を中心に描かれたエッセイ集になります。

  • 須賀さんのミラノでの日々を描いた随筆。

    須賀さんが描かなければ
    あっという間に埋もれてしまうような、
    貧しい市井の人々の、ありふれた、
    だからこそ愛しい数々のエピソード。

  • 作者の筆が冴えるほど、ミラノという街の抱く闇が鮮明になって胸に迫ります。
    作者自らが語る「貧しさ」。
    それは「運命の貧しさ」。
    どれだけの愛の支えによって作者はその闇をきちんとみつめることができるようになったのでしょうね。

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著者プロフィール

1929年兵庫県生まれ。著書に『ミラノ 霧の風景』『コルシア書店の仲間たち』『ヴェネツィアの宿』『トリエステの坂道』『ユルスナールの靴』『須賀敦子全集(全8巻・別巻1)』など。1998年没。

「2010年 『須賀敦子全集【文庫版 全8巻】セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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