注視者の日記

著者 :
  • みすず書房
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (195ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622046998

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  • 写真家港千尋の1989年冬から1994年秋までの旅の記録。革命の息吹が渦巻くチェコスロヴァキア、紛争の最中のユーゴスラビア、テロリズムと監視の目に緊迫する北アイルランド、夏の地中海、上陸作戦から50年を経たノルマンディー。我々は常に多大なメディアに侵され、いかにただ与えられた投影をまるで他者が演じるドラマを眺める観客の如く鵜呑みにしてきたかと気づかされる。対象から距離を測った冷ややかな文面と、僅かな蠢きも見逃すまいと細部まで敏感に俯瞰する注視者としての眼差しが鋭く呼応する。鮮度をそのままに現在をも突き刺してくる。

  • 本に読まれて/須賀敦子より

  • 個人的な記憶と、歴史的エピソードのからめ方が巧みで叙情的な、ハートがっちりな一冊でした。

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著者プロフィール

写真家、映像人類学者。多摩美術大学教授。1960年神奈川県生まれ。南米滞在後、パリを拠点に写真家として活躍。1995年より多摩美術大学美術学部で教鞭をとり、現在は同大学情報デザイン学科教授。2006年〈市民の色〉で伊奈信男賞受賞。2007年第52回ヴェネチア・ビエンナーレ美術展における日本館の展示企画コミッショナーをつとめる。

「2019年 『現代写真アート原論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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