- Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784622047438
感想・レビュー・書評
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絵本ですが文章も多め。
線が細く繊細な絵柄で素敵。クモというモチーフで苦手と思う方もいそうですが、とても芸術家で乙女なクモで私は好きです。
図書館で借りましたが手元にあれば嬉しい本だなぁと思うし、プレゼントにもしたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この完璧なシンメトリー。
繊細かつ強靭な縦糸と横糸で織り成されたクモの巣は、陽の光を浴びることで全貌を現わす。その一本一本はプリズムのよう。朝露で飾られたリーゼの巣には、城の庭に咲くユリやツバキやバラ、そしてそれらの枝葉の色が織り込まれている。
夜には、星と月の光が「いちばん美しいクモの巣」を彩ってくれるだろう。城の中にも宝石はあるけれど、彼女の巣を通して見ればどれも宝石。
『クモを殺すと、幸運が逃げちゃうのよ』
これには、一度限りの芸術品を壊したくなかった人の願いも込められているのかもしれない。
《2014.09.21》 -
芸術作品のような蜘蛛の巣のオンパレードでした。
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絵本なのだけれど、クモの巣と聞けば買わないわけにはいかぬ。
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繊細で柔らかなラインの絵で結構好みです(*^_^*)
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ページごとのクモの巣の模様に心奪われる。本当に美しいものは、ひとりひとり違うのだけど、それが誰に知られているものでも誰も知らないものでも、尊い。
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誰も住んでいないお城で、美しい巣を作ろうと夢中になる蜘蛛のリーゼ。しかし、やがてそこに人間がやってきて……。蜘蛛と人間にとって「美しいクモの巣」とはどんなものなのか、その美意識のずれがとても面白い。
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本当に美しいものとは何だろうか。この絵本には訳者である詩人の想いも詰まっているのだと思う。ありのままの美しさはいつだって自然界に存在するのである。そしてそれは偶然に支配されることがほとんどなのだ。人は前ばかり見ていて、そこにある美しさをなかなか見つけることが出来ない。ゆったりと辺りを見回して、感動できる心を持ち、すぐそこにある美しさを見つけられる人になりたい、と私は思った。それが、人が人としての一番楽しいことだと思うから。