黒い皮膚・白い仮面 (みすずライブラリー)

  • みすず書房 (1998年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (230ページ) / ISBN・EAN: 9784622050285

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  • アンティル諸島と日本はどこか似ている。白人やヨーロッパに対する意識も。
    パリでのこと。とある店で、黒人店員に差別的待遇を受けたことがある。その時、正直思ったこと。さんざ差別されてきた黒人のくせに、それでもアジア人を下に見ようとするか。そんなに白人になりたいか。
    その不毛な差別意識の連鎖にうんざりした憶えがある。それはいじめの構造にも似ている。
    本書のテーマは、やはり白人と黒人だけれども、黒人の側からの自己批判が忘れられていない。語り口は熱せられた鉄のように見えて、じつは冷静である。とても信頼できる作家だと思った。

  • 差別が生まれる構造をどう乗り越えるか、精神医学・心理学の立場から追求した精神科医の著書です。「BLM運動」により近年読み直されています。

    【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 白人優先の社会で、黒人として生きるとはどういうことか。

  • [ 内容 ]
    黒い皮膚への偏見に身を貫かれた自らの生体験から、黒人と白人の関係を理解する試みが始まった。
    皮膚の色に閉じこめられた人間の意識を、鮮やかに抽出する。

    [ 目次 ]
    1 黒人と言語
    2 黒い皮膚の女と白人の男
    3 黒い皮膚の男と白人の女
    4 植民地原住民のいわゆる依存コンプレックスについて
    5 黒人の生体験
    6 ニグロと精神病理学
    7 ニグロと認知

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著者プロフィール

1959年、東京大学仏文科卒業、1966年、同大学院博士課程単位取得退学、同年より一橋大学勤務、のち教授。1996年、定年退官、関西学院大学教授。2002年退職。ジャン=ポール・サルトル、フランツ・ファノンなど、左翼抵抗思想の文学を専攻、翻訳し、評論活動をおこなう。また1986年、独身生活を勧めた『シングル・ライフ』がベストセラーとなる。訳書にサルトル『実存主義とは何か』(人文書院)、共訳書に、F.ファノン『地に呪われたる者』(みすず書房)、J・ジュネ『恋する虜』ほか多数。

「2015年 『家の馬鹿息子 4』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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