経験の政治学

著者 : R.D.レイン 笠原嘉 塚本嘉壽

• みすず書房 (2003年6月6日発売)

感想・レビュー・書評

[すりむさんの感想 · 2012年5月24日]

釧路市北大通りに構える気合十分の古書店豊文堂で千円で見つけた。一緒に『現代思想』のバックナンバーも2冊仕入れてきた（こちらは五百円）。
「やっぱり」という言い方はあまり好きではないのだが、やっぱりレインは別格でとことん移入してしまうのだ。ほとんどの主要著作は心理学の基礎をじっくりと勉強する前に読んでしまっていたので、理解できているかどうか怪しいものだが、本書でそれなりのおさらいもできたし、やはりこのひとの本は二読三読が必要だろう。
今回はレインの治療関係論と個性化の旅論はしっかりと頭に入れよう。
やっぱり、現存在分析への興味が増してきた。

[watsonさんの感想 · 2021年2月18日]

　この本のタイトルはあまり医療・健康に関する本に見えないかもしれないけれど、著者は精神科医で『引き裂かれた自己』など分裂病（今では統合失調症というのかも）について取り上げた本が多いようだったから、手に取ってみることにした。難しくてわからない部分も多かったのだが、今回も精神病について書かれていた。
　初版が出版されたのが1973年11月25日とそれなりに古い本だから、今の医学とは少し考え方が違うところもあるかもしれない。この本より以前読んだ『引き裂かれた自己』の方がちくま学芸文庫から改訳版が出ていて読みやすかった。