アドルノの場所

  • みすず書房 (2004年12月17日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784622071242

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  • 自然と自然が包括する自然的なものを、

    形而上学的行為が結んだ

    自然の主体と
    自然の想像力で自然を乗り越える
    第二の自然の客体

    首尾一貫した形は首尾一貫しないものから現れる
    親和性は反転するから
    親和性は弁証法の頂点

    自明な善なる意志はナチズムの反転

    同一なものには常に非同一なものが付きまとう

    和は
    非同一的なものを同一化の可能性の条件として構成する
    それは与える事で幸福ではなく奪うことで解放

    不安こそが本来無を問え形而上学を開始できる
    そもそもなぜ存在者があって無でないのか?
    と自ら形而上学する

    根源理論は絶えず複雑なものへの嫌悪退行=根源理論は親和性と支配を有する

    主体と客体の対立をなくす首尾一貫など

    ジャーゴン=負担
    非ジャーゴン=布置き 重力の拡散

    不安からくる根本気分により追い越し不可能な死へと追いやられるのは
    本来的でも必然でも永遠でもない。

    不安と言う粗野な自然を超自然的な言葉で永遠化する

    死を不安と言う姿で経験せず、抑圧排除する必要を無くすには
    そもそも抑圧排除するのは幻惑された自己保存の内部にであって
    死のおぞましさには抑圧排除自体が関わっている
    死が不気味おぞましいのは
    反転→回帰された時その時幻惑された保存
    粗野な自然状態で規定せざる負えないから

    低次の有機体の多くは高次の有機体と同じ意味で死なない
    無機物から生命ができるかも
    生理学で死は破棄できるかも

    問題は死ではなく死の体験不可能性

    営みの否定を本質にしていた音声は
    ハイネのたい焼き

    体験の原料を型に流し込み餡のニュアンスを詰め素早く焼き上げる大量生産
    商品と交換が音声を我が物にした以後は恥じるしかない
    これは人間の立場と言うより商品の立場から

    ほんとの言葉の中に居るものでない人だけが使用出来、
    服従に憤慨し、さらに急所を狙わない。

    熱心な同化こそ
    マイノリティがマジョリティに同一化する際の失敗の刻印。
    元来それは同化現象の二律相反だから

    マジョリティが一方に責任を負うものではい心構え


    そもそも同一化の出発点はマジョリティの排除の身振りからだから

    自分の方から排除していながら排除されたものの模範の不器用さに憤る
    理不尽なマジョリティの態度

    マジョリティが行っている事を反省の眼差しを向け反復を可能にするのが真理


    アドルノのアヴシュビッツの後に詩を書くのは野蛮であるの言葉は
    マジョリティとしてきた言葉であり
    ハイネをマーラーかした後の言葉で
    この言葉は徹底した違和感があるから保持されて来た。

    主体を奪われた人達はにも関わらず主体から解放される 
    自律的主体を奪われた無意識的反応の主体
    幸福への思いを反復更新している
    人は賃金の少なさに怒るよりも商品の高さに憤る
    コンステラティオーン 基本は
    布置き状態を続ける

    病的生理的憎悪が概念まで内容が高められ自ら無意味であるか気づくには
    反〜主義から解放がかかっている
    脱病的憎悪 ジークフリード


    麻痺は生物の擬態の一種

    病的憎悪の反対はミメーシス的衝動。

    危険状態から内在的な一体を遂げながら別の現実を要求する
    被造物の断末魔は
    病的憎悪を対照にしながら
    ミメーシス的衝動を通じて拷問の呪縛から離れる

    ミメーシス的衝動を通じて病的憎悪の無意味さを自覚する

    自分が相手に攻撃衝動を持っていてかつ認められない場合相手に投影する
    相手が自分を攻撃したがってると思う
    妄想で誤った投影作用で
    反ミメーシス的で抑圧されたミメーシスで
    誤った作用は環境を自分ににせる

    不可能性を耐えず反省する反省能力があるかどうが

    彼らは自らの妄想通りに実際に世界を作り上げ、破壊する

    環境 世界 無意味 反

    中途半端な知識を切り貼りして世界を作りあげる自らの思考を働かせず

    反省の欠いた思考

    本当の狂気は反省を欠いた思考
    期待する力のない思考


    既に達成された宥和=和解
    決定的に欠落しているのは相手未だ実現されていないものに対する期待

    支配からの個人および社会の解放は
    誤った投影作用とは反対の運動
    反ユダヤ主義はもはや存在しない

    チケット レッテル 一括思考=公認候補者名簿で一覧表に対し、単なる肯定、サインする画一的思考。をチケット思考と言う

    チケットとして一項目としてのみら反ユダヤ主義が取り扱われる傾向は
    それがいつか終わると言う希望を否定し得ない根拠


    チケット思考が反ユダヤ主義ではない
    チケット式メンタリティが反ユダヤ主義

    チケット思考は一対象にではなく全体からくる差異

    チケット無意味環境全体期待 ジークフリードから解放
    ジャーゴン
    ドヤ 

    自然と歴史を変移としか語れなかったアノルド絶望の深さは。
    私たちが浅い絶望で退歩しつつある
    尺度になる。

  • アドルノ周辺……ハイデガー、ベンヤミン、フッサール、カントetc この本のカバー内容をしっかり理解するにはこのへんへの原書を複数読んだくらいの理解が必要になってくると思う。が、必ずしも不明なまま読んだからといって、この系統にありがちな不親切な文章ではない。きちんと文脈というものがあって、知らないなりにも読めていける。自然と歴史の建設的な接点としての自然史を軸にアドルノの思想が周辺との関連で述べられている。読み通せばアドルノ的観点の面白さというか有意義さのようなものを感じれるのではないかと思う。

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著者プロフィール

1962年、兵庫県丹波篠山市生まれ。2014年10月から大阪文学学校校長。2016年4月から京都大学教員。
詩集:『沈むプール』、『バイエルの博物誌』、『言葉の岸』(神戸名ビール文学賞)、『ホッチキス』、『家族の午後』(三好達治賞)、『闇風呂』、『ほとぼりが冷めるまで』(藤村記念歴程賞)
主な詩評論集:『アイデンティティ/他者性』、『言葉と記憶』、『ディアスポラを生きる詩人 金時鐘』、『石原吉郎』、『「投壜通信」の詩人たち』(日本詩人クラブ詩界賞)

「2023年 『京大からタテ看が消える日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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