信じない人のための〈宗教〉講義

著者 :
  • みすず書房
3.29
  • (4)
  • (13)
  • (26)
  • (5)
  • (1)
本棚登録 : 226
感想 : 29
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622072928

作品紹介・あらすじ

信じなくても「宗教」はある。伝統として。制度として。習慣として。「宗教」を通じて私たちの時代の足もとに光を当てる、「目からウロコ」の宗教講義。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 宗教って何?の疑問を、少し解決してくれました!

  • 分かりやすいとは思うけど頭に入ってこなかった。言語化が難しい。相性が悪いのかも

  • 宗教を世俗と切り離せないものとして扱っていて、目から鱗でした。信じるものがある人たちにとって、歴史も戒律も「本当にあるもの」だし、日常に溶け込んでいる。その人たちにとってはその生活は「ごく自然」なものであって特別ではない。後半の構造の話は難しかったけれど、「宗教」を捉え直すにはちょうど良かったかも。

  •  この著者の「信じない人のための「法華経」講座」が非常に面白かったのでこれも読んでみた。

  • キリスト教、イスラム教、仏教、などを概観する。他宗教に対する不寛容は近代になってから増幅されたのか。

  • 神をコカコーラの缶に喩えると、父、子、聖霊は、それぞれ缶の上面、底面、ぐるっと回った側面の三つに相応する、即ち三位一体。
    この缶をテーブルの上に立てる、テーブルは人間世界、広い面上に救いを求める哀れな衆生がうごめいている、そこに神=コーラの缶が出現する、といったかたち。缶の底面と机との接触面がイエス・キリスト、この円い接触面は缶の底面-子なる神-として神に属するが、同時に机の面でもあるから、併せて人間界にも属し、キリストには神と人間の二重性があることに。

    このように人間の歴史的世界という苦界-机の面-と神なる救済の原理-コーラの缶-との境界面にあるキリストは、たんなるシンボルでも絵物語の登場人物でもなく、歴史的人物であることによって救済のリアルな根拠が示される。キリストは人間であり、かつ神でもあった、ここに信仰の要訣がある‥、と。
              -2010.11.24

  • ユダヤ教
    キリスト、イスラムの源流
    エジプトで酷使されていたヘブライ人(ユダヤ人)が信仰
    モーセが神より十戒を賜る
    その後、常に他国に支配されるも、預言者の出現により信仰は継続

  • さすが、ロバート・ベラーやタラル・アサドの翻訳者といった感じ。宗教に生半可な興味を持っている人や、宗教を毛嫌いしていて適切に批判したいと思う人は最初に手に取るべき本のひとつかもしれない。(※読書案内もあっていい感じ)
    わかりやすさという点で、これは最良の、そして瑕疵の少ない入門書(先日の本はいささか専門的だった)。喩え話も豊富で、細かい事例をカットすると共に、しっかり「場合分け」を行なう。宗教という概念そのものに潜むいかがわしさへの配慮もある。
    とはいえ、異論も多々あるのだけど。。。まぁ、入門書ですので。

  • 返却期限があって流し読みになってしまった。それでもわかりやすくて面白かった。もう一度じっくり読み直したい。

全29件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1958年生まれ。北海道大学工学部建築工学科卒業、東京大学大学院人文科学研究科修了(宗教学専攻)。
著書に『信じない人のための〈宗教〉講義』(みすず書房)『信じない人のための〈法華経〉講座』(文藝春秋)『人はなぜ「神」を拝むのか?』(角川書店)『初めて学ぶ宗教――自分で考えたい人のために』(共著、有斐閣)『超訳 法華経』(中央公論新社)『宗教のレトリック』(トランスビュー)ほか。
訳書に『宗教の系譜――キリスト教とイスラムにおける権力の根拠と訓練』(T・アサド、岩波書店)『世俗の形成』(T・アサド、みすず書房)『心の習慣――アメリカ個人主義のゆくえ』(R・N・ベラー他、共訳、みすず書房)『ファンダメンタリズム』(M・リズン、岩波書店)
『科学と宗教』(T・ディクソン、丸善出版)ほか。

「2014年 『宗教で読み解く ファンタジーの秘密 Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中村圭志の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×