谷中、花と墓地

制作 : 山口 徹三  Edward G. Seidensticker 
  • みすず書房
3.72
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622073918

感想・レビュー・書評

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  • 冷蔵庫電気なければただの箱

    誰の作品かは知りませんが、俳句ではなくただの川柳です。冷蔵庫を季語というのも、抵抗を感じます。とまぁ、どうでもいいはなしです。

    これをエドワードは、まじめにとりあげて首をかしげます。現代俳句には分からないことが多い、と…。もちろん前置きとしての雑談ですが、こういう叙述ぶりにも、その人となりがよくあらわれているといえましょう。

    随筆三十四篇。個人的には、「寄席」が圧倒的にいいです。冒頭のいくつか、東京の下町を歩きながら花を愛でる姿にも、好感がもてます。むずかしいよみものではありません。枯れた感じの語りを、静かに聞いてみましょう。

  •  親しい人からは「サイデンさん」と呼ばれていたそうだ。通常は英語で書かれた文章を日本語に翻訳依頼していた原稿も、このエッセーは身辺雑記でありタウン誌に連続掲載されるものなので、サイデンさんの日本語文章なのだ。そのたっぷりとした成熟した文体は魅力的。川端先生、三島先生と丁寧な言葉使い。そして最も尊敬するのは紫式部先生で愛しているのは荷風先生だとか。
     東京の下町に暮らし隅田川を好み、日本の春から夏に至る梅・桜・藤・菖蒲を愛でた人。谷中墓地や上野の忍ばすの池を散歩し喫茶店で読書、夕方には一杯やる。
    なんだか粋な下町の紳士ぶりが眼に浮かぶ。愛猫花子の描写も楽しい。日本文化の紹介者として多大な功績のある方も、もう亡くなったんだよね。

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