完本 ジャコメッティ手帖 1

著者 :
制作 : 武田 昭彦  菅野 洋人  澤田 直  李 美那 
  • みすず書房
5.00
  • (5)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 30
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622075080

作品紹介・あらすじ

「いつも道を見失う男の感動すべき姿」が、ここにある。モデルとして、不動の姿勢をとりつづけること230日、哲学者ヤナイハラによって記された全身芸術家、アルベルト・ジャコメッティの素顔。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ジャコメッティの、ものの見方や、事象への感じ方について、モデルをした矢内原氏の幾つかの著書で興味深く読んだ。本書はそれらの根となった手帖で、1955年~57年のパリで、タブローを制作しながら交わされた言葉などが、濃縮されている。もちろん、その見方を身で実感することは、できないのだけれども、「エクリ」の難解さに呆然とした身では、本書で対話を辿る方が、理解しやすかった。アトリエを訪れたジュネが、絵画を教養として階級づける事に無関心であり、いいかわるいかしか無いのだと云っていたことが、ジュネらしいなあ、と思う。

  • 矢内原伊佐作とジャコメッティ、単なるモデルと芸術家ではなく、魂の交流、真摯な対話、その濃密な時間と哲学者ゆえのたんたんとした記述、読んでいて息苦しくなる。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

1918年、愛媛県に生まれる。京都大学文学部哲学科卒業。哲学者、元法政大学文学部教授。1989年歿。著書『顔について』(河出書房1948)『海について』(創元社1949)『芸術家との対話』(美術出版社1958/彩古書房1984)『サルトル』(中公新書1967)『ジャコメッティとともに』(筑摩書房1969)『歩きながら考える』(1982)『たちどまって考える』(1984)『話しながら考える』(1986)『ジャコメッティ』(1996)『矢内原忠雄伝』(以上みすず書房1998)ほか。訳書J・モディリアニ『モディリアニ』F・クレー『パウル・クレー』(共訳)H・ペリュショ『セザンヌ』ネルーダ『マチュピチュの高み』『ジャコメッティ エクリ』(共訳、以上みすず書房)ほか。

「2017年 『ジャコメッティ エクリ 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

矢内原伊作の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×