テクノロジーとイノベーション―― 進化/生成の理論

著者 : Ｗ・ブライアン・アーサー 日暮雅通

• みすず書房 (2011年9月23日発売)

作品紹介・あらすじ

「ポジティブ・フィードバック」「収穫逓増」「ロックイン」などの新概念を経済学に導入し、テクノロジーに依存した産業の振るまいを的確に描写した鬼才が描く、イノベーションの未来。

感想・レビュー・書評

[mamoさんの感想 · 2021年11月22日]

複雑系経済学のブライアン・アーサーのテクノロジー＆イノベーション論。

アーサーの本としては、相当に読みやすいらしいのだが、結構、難しかったな。テクノロジーというのが、やっぱ苦手なんだなと思った。

とくに前半の概念を説明していくところが、結構、面倒。。。。

で、後半、そうした概念を組み立てて、やっと本論に入っていくとだいぶ読みやすくなる。

が、前半が今ひとつわかっていないので、議論をどの程度、理解できたかは不明。

テクノロジーというものを複雑系的な自己組織化、オートポイエーシスとして捉え、進化論的にその発展を議論しているわけだが、安易に比喩としての生命の進化論に乗っかるのではなく、生命の進化との違いも目的・手段といったところで整理していくところがなるほど感があった。

きっと私が読みとれた以上のものがたくさんあるはずだが、しばらく読み返すということにはならないだろうな〜。

[verorinさんの感想 · 2018年8月3日]

テクノロジーのメタ理論。こういう一歩ひいた抽象的議論はまだまだアメリカが強いと思い知らされます。科学技術を語るときの基本的フレームワークとなりうる内容だと思います。

[toshiyuki3さんの感想 · 2018年5月14日]

テクノロジーは自然現象の利用であり、組み合わせであり、今まさに組み合わせ爆発が起きている。テクノロジーは経済に内包されるものではなく、自分でニッチ（すき間）を見つけ出し経済を形作る。・・など難解だけど読み返すたびに発見がある一冊。

[showさんの感想 · 2017年2月8日]

経済学に導入された概念は理系的にはあまりに当たり前の用語。こんな用語・概念も無しに経済学が語られていたことに驚き。

[iamaslibさんの感想 · 2016年5月6日]

貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784622076216

[nyankoteacherさんの感想 · 2015年6月27日]

150627 中央図書館
堅苦しくて読みにくい本かも？と思って手にとったが、意外に読みやすかった。
テクノロジーという言葉は、使われ方に幅がありすぎて、なかなか議論がかみ合わない。著者によれば、いろいろの要素的な物理効果をコンポーズして、なにか全体としての機能を果たすようなものらいしい。いわば化学のようなものであると。

[matsukei1123さんの感想 · 2015年5月16日]

図書館で借りて読了
もう一回読まないと難しい

[aiwaxさんの感想 · 2014年3月30日]

テクノロジーとは何か、そしてその進化（イノベーション）とは何かを多角的な視点からいろいろと論じていく本。

[kikuchitechieさんの感想 · 2014年1月5日]

テクノロジーがイノベーションの過程でどのような役割を果たすのかを分かりやすく説明している。

[まつくさんの感想 · 2012年9月22日]

アーサーのテクノロジーとイノベーションを読み終えた。テクノロジーは要素となるテクノロジーの組み合わせでしかないというシンプルな論理展開は非常にわかりやすく、テクノロジーの集合体が新しい価値を生み出すというのも同感。もうIT技術だけでは科研費は取れないと言われて久しいが、ドメインを変えることで集合の持つ意味が変わってくるので新しいイノベーションが生まれるわけだ。テクノロジーの定義から見なおして非常にすっきりした本だった。