貧乏人の経済学――もういちど貧困問題を根っこから考える

  • みすず書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622076513

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  • 原題:POOR ECONOMICS: A Radical Rethinking of the Way to Fight Global Poverty, 2011
    著者:Abhijit V Banerjee(1961-) 開発経済学
       Esther Duflo(1972-) 社会経済学・開発経済学
    翻訳:山形浩生

    【メモ】
    ・出版社商品ページ
    http://www.msz.co.jp/book/detail/07651.html
    http://www.msz.co.jp/news/topics/07651.html

    ・山形浩生によるサポートページ
    http://cruel.org/books/poorecon/

    ・情報が多い英語版Amazon
    https://www.amazon.com/Poor-Economics-Radical-Rethinking-Poverty-ebook/dp/B007CI81IQ

    ・Wikipediaに本書の記事が作成されている。
    http://en.wikipedia.org/wiki/Poor_Economics

    ・PR文
    “貧困研究は、ここまで進んだ! 食糧、医療、教育、家族、マイクロ融資、貯蓄……世界の貧困問題をサイエンスする新・経済学。W・イースタリーやJ・サックスらの図式的な見方(市場 vs 政府)を越えて、ランダム化対照試行(RCT)といわれる、精緻なフィールド実験が、丹念に解決策を明らかにしていきます”

    【目次】
    目次 [003-006]
    はじめに [007-013]

    第1章 もう一度考え直そう、もう一度 015
    貧困にとらわれる?

      第1部 個人の暮らし 037
    第2章 10億人が飢えている? 038
    本当に10億人が飢えているのか?/貧乏な人々は本当にしっかり十分に食べているのか?/なぜ貧乏な人々は少ししか食べないのか?/だれも知らない?/食べ物より大事/結局、栄養摂取による貧困の罠は実在するのか?

    第3章 お手軽に(世界の)健康を増進? 066
    健康の罠/なぜこれらの技術はもっと利用されないのか?/十分に活用されない奇跡 健康改善願望/お金をドブに捨てる/みんな政府が悪いのか?/健康追求行動を理解する/無料は無価値のあかし?/信仰?/弱い信念と希望の必要性/新年の誓い/あと押しか説得か?/ソファからの眺め

    第4章 クラスで一番 104
    需要供給戦争/需要ワラーの言い分/条件付き補助金の風変わりな歴史/トップダウン型の教育政策は機能するか? 私立学校 プラサム対私立学校/期待の呪い/幻のS字曲線/エリート主義的な学校制度/なぜ学校は失敗するのか/教育の再設計

    第5章 スダルノさんの大家族 145
    大家族の何が問題か?/貧乏人は子作りの意思決定をコントロールするのか?/セックス、制服、金持ちおじさん/だれの選択?/金融資産としての子供/家族

      第2部 制度 179
    第6章 はだしのファンドマネージャ 180
    貧乏のもたらす危険/ヘッジをかける/助け合い/貧乏人向けの保険会社はないの?/なぜ貧乏人は保険を買いたがらないの?

    第7章 カブールから来た男とインドの宦官たち――貧乏人融資のやさしい(わけではない)経済学 209
    貧乏人に貸す/貧乏人融資のやさしい(わけではない)経済学/マクロ計画のためのマイクロ洞察/マイクロ融資はうまくいくのか?/マイクロ融資の限界/少し大きめの起業はどうやって資金調達を?

    第8章 レンガひとつずつ貯蓄 242
    なぜ貧乏な人はもっと貯蓄しないのか/貯蓄の心理/貯蓄と自制心/貧困と自制心の論理/罠から抜け出す

    第9章 起業家たちは気乗り薄 270
    資本なき資本家たち/貧乏な人のビジネス/とても小さく儲からないビジネス/限界と平均/起業はむずかしすぎる/職を買う/よい仕事
    第10章 政策と政治 307
    政治経済/周縁部での変化/分権化と民主主義の実態/権力を人々に/民族分断をごまかす/政治経済に抗して

    網羅的な結論にかえて 347

    謝辞 [356-357]
    訳者解説(2012年2月22日 アジスアベバにて 山形浩生) [359-370]
     1 はじめに 
     2 本書の主張 
     3 著者たちとその手法について 
     4 開発援助・貧困削減以外での意義 
     5 グローバリズムはどこへ? 
     6 その他、および謝辞 
    原注 [ix-xxxii]
    索引 [i-viii]

  • 刺激的な一冊でした。繰り返されることはごく生得的な弱さであったり、夢を抱けない虚しさです。本当に当たり前のことばかりで溢れてます。同じ人間なのに根底的な考えを無視していたことに気づかされました。この不平等な世界に対して幸運だとホッと安心する自分がいて嫌な気分になり、次に思うのは申し訳なさとか怒りです。人生をかけて現地で支援している人々に最大の敬意を表します。今までの既存な考えに懐疑心を持ちます。でも、この本で書かれている考えを含め、あらゆる考えを鵜呑みにして一般化することなく、細部にこだわり、人の意識決定を受け入れて、あくまで現地の目でスマートで粘り強い支援が大切だとこの本は訴えています。社会人になってまで支援出来るほど僕はできた人間ではないが、大学生の間ぐらい自分の経験のためにもやってみたいし、そこで何を感じるか試してみたい。

  • 第1章 もう一度考え直そう、もう一度
    第2章 10億人が飢えている?
    第3章 お手軽に(世界の)健康を増進?
    第4章 クラスで一番
    第5章 スダルノさんの大家族
    第6章 はだしのファンドマネージャ
    第7章 カブールから来た男とインドの宦官たち
    第8章 レンガひとつずつ貯蓄
    第9章 起業家たちは気乗り薄
    第10章 政策と政治

  • 様々なアプローチをした結果が書かれている
    失敗例も多く、問題は複雑で、一筋縄ではいかない
    でも、雇用が安定していて収入が定期的にあるということが、精神的にも安定して将来への希望を与えてくれるということらしい
    そういう意味では、終身雇用制度は良かった
    まあ、歪みが生じてきた訳だから、修正は必要なんだけれど

  • です、ます訳がよい。メジアンなんとか、他、改善すべきとこはあるが、翻訳は読みやすい。内容は、平易に問題を述べていて、とても良い。考えさせられる。貧困問題を考えるには、読んどいてそんはない。日本の貧困家庭には直接は関係ないので、貧困国の経済学ーがより正しいタイトルかと思う。

  • [購入] 貧乏人の経済学、というタイトルでもはや魅力的に感じてしまう。
    開発経済学の視点から、ランダム化対照施行(RCT)という手法を用いて貧困問題の現状と解決に向けた動きを探る。
    貧困援助への賛成/反対といったイデオロギー的対立を考えるよりも、まず現場で起きている具体的な問題から解決策を考えていく...著者の姿勢は自分の研究にも通じる所があるように思う。

    卒業論文を書くにあたっても参考とさせてもらった一冊。

    著者のTED TALKはこちら
    http://www.ted.com/talks/lang/ja/esther_duflo_social_experiments_to_fight_poverty.html

  • 開発経済学を全然わかっていなかったと反省。開発援助の現場は,想像以上に泥臭くて人間的な部分があり,興味をそそられた。

  • 3章まで読んだ。

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