シモーヌ・ヴェイユ選集 II―― 中期論集:労働・革命

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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622076612

作品紹介・あらすじ

労働組合関連の未邦訳記事に長文論考「展望」、書評、そして、精緻な工場就労の記録「工場日記」。苛酷な就労から得たものを独自の労働理論へとフィードバックさせた、中期の仕事を代表する全12篇。

感想・レビュー・書評

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  • 「左翼非主流派」と聞くと古臭くて役に立ちなさそうな感じがするのは偏見?

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    「学窓を巣立ち、ル・ピュイの女子高等中学に赴任したヴェイユは、授業をとおして生徒たちに学問に向かう目を開かせてゆくいっぽうで、炭坑など労働の現場を訪れて労働者や労働組合の活動家たちとの交わりを重ねていく。革命的サンディカリズムを経験したヴェイユがつぎに選びとったのは、女工の生活に飛び込み、労働のうちに存する不幸と自由、尊厳の問題を考え抜くことだった。
    苛酷な労働を介して、全宇宙の実在性を頭だけでなく身体で実感する日々――未熟練女工として働きながら、みずからの思考・感情と真摯に向き合うことで、それ以前にかたちづくられた思索のひとつひとつに現実世界のなかで確かな足場が与えられてゆく。
    左翼非主流派のあいだに若きヴェイユの名を知らしめた長文の論考「展望 われわれはプロレタリア革命に向かっているのか」をはじめ、1930年代前半に執筆された革命と労働をめぐる論考を精選、さらに「工場日記」を加えた全12篇。 」

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著者プロフィール

(Simone Weil)
1909年、パリに生まれ、43年、英・アシュフォードで没する。ユダヤ系フランス人の哲学者・神秘家。アランに学び、高等師範学校卒業後、高等学校(リセ)の哲学教師として働く一方、労働運動に深く関与しその省察を著す。二度転任。34─35年、「個人的な研究休暇」と称した一女工として工場で働く「工場生活の経験」をする。三度目の転任。36年、スペイン市民戦争に参加し炊事場で火傷を負う。40─42年、マルセイユ滞在中に夥しい草稿を著す。42年、家族とともにニューヨークに渡るものの単独でロンドンに潜航。43年、「自由フランス」のための文書『根をもつこと』を執筆中に自室で倒れ、肺結核を併発。サナトリウムに入院するも十分な栄養をとらずに死去。47年、ギュスターヴ・ティボンによって11冊のノートから編纂された『重力と恩寵』がベストセラーになる。ヴェイユの魂に心酔したアルベール・カミュの編集により、49年からガリマール社の希望叢書として次々に著作が出版される。

「2011年 『前キリスト教的直観 甦るギリシア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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