小石、地球の来歴を語る

  • みすず書房
4.00
  • (2)
  • (2)
  • (0)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 49
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622076834

作品紹介・あらすじ

文字通り"一個の小石に宇宙を見る"科学読み物の珠玉作。小石に閉じ込められた元素、鉱物、化石の来歴を調べ上げ、地球全史をエレガントに描きだす。先端技術がもたらすあらゆる原子時計や顕微画像も駆使して、宇宙や地球の誕生、古代の大陸や海の出現、それに続いて地球で起きた数々の事象が、つぶさに再現される。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 文句なしの良書。
    1つの小石を媒体に、地質学の基本が展開される。最初は宇宙と原子から、話は広がっていって現代にまで続く。
    地質学の基本を学びたい人向け。

  •  人生の半分以上を、ウェールズの岩山や崖や丘陵の岩石に埋もれて過ごしてきた著者は言う。「小石の中には数えきれないほどの物語が詰まっており」、「内側に秘められた物語は壮大で、想像力さえ及ばない」。本書は、そんな小石の物語を、13の道のりで語ろうとする試みだ。
     最初の物語は、小石の原子を数えることから始まる。そこには見慣れた元素が存在する。そしてその成り立ちをさかのぼりながら、宇宙の始まりをかすめ、地球の誕生を目撃し、小石は環境の変動を体験していく。
     本書が興味深いのは、人間の想像力で足りない部分を、観察し、計測し、検知し、分析し、比較することで導かれた「証拠」で補おうとする点だ。そして「そのように織り上げられた物語は、想像のみから引き出されたものに劣らず美しく、驚きに満ちている」と感嘆しながら、著者は小石の物語を最終章で明日へとひらく。そこには、たくさんの未来が存在している。

  •  言い回しとか、比喩とかが日本人には馴染みのないものが多くて、少し読みにくい。

  • 第9回ビブリオバトルチャンプ本

    一つの小石が辿ってきた来歴には、人々が思いもよらないような物語があります。その物語は宇宙の始まりまで遡り、果ては未来までつながっています。
    想像を超えた小石の物語に、あなたも寄りそってみませんか?

  • 「地学」は「地球物理学」ではなく「地球環境科学」なのだなぁと思った。

    スタイリッシュな装丁、程よい厚さ、文学的ともいえる語り口。海岸で拾った白い線の入った灰色の小石がどこから来たのか、そりゃスレートなんだから泥の堆積からだろうと思ったら、ビッグバンから始まったのには驚いた。

    やはり著者の専門である「筆石」の部分が突出して面白かった。できれば化石を取り出すところをもっと写真で見たかった。

    私にはこの文章だけから想像するのが難しい部分がかなりあって、もっと図版やできたらCGで見たいと思ったところがたくさんあった。

    「石油」がどうやってできるのかいまだによくわかっていないとか、微生物がウィルスに感染するとか、思ってもみなかったことがいろいろあることがわかり、興味深かった。

    生物が誕生してから、地球環境は大きく変わった。人類はさらに大きな変革を加えている。「地球」が一つのシステムであり、あまりにも複雑な要素が絡み合っていて全体の変化の予想がつかないのに手を加えてしまっている。一つの小石から広がる世界は驚くべきものだった。

    講談社の「新しい高校地学の教科書」を参考に読み進みました。

全8件中 1 - 8件を表示

江口あとかの作品

ツイートする
×