サイード音楽評論 (2)

  • みすず書房 (2012年11月22日発売)
2.67
  • (0)
  • (1)
  • (0)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 32
感想 : 2
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

本 ・本 (328ページ) / ISBN・EAN: 9784622077251

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 1では「ピーター・セラーズのモーツァルト」。2ではグールドに関する部分が特に気になります。

    みすず書房のPR
    「「思想と同じように、音楽においても小さな細部が精密に調和することで、初めて大きな視野が生まれるのである。コンサートや演奏に接するときのサイードはこうした細部に目を向けていた。多くの専門家も、そのいくつかは見過ごしてしまいそうな細かい点にである。主題について知的に表現するための知識を持たない批評家や、先入観なしに聴く能力が欠けている批評家もいるが、サイードは多くの点でそうした批評家たちとの違いをあきらかにしていた。先入観なしに音楽を聴けない批評家のばあいにはっきりいえるのは、最良のときでも彼らは作品について“正しい”解釈という考えを捏造することである」。
    (「序文」ダニエル・バレンボイム)

    音楽はひたすらに聴けばよい、評論はいらない、というのも一つの真理かもしれない。しかし「小さな細部が精密に調和する」議論が展開されるのを目のあたりにし、そこに「大きな視野が生まれる」とき、音楽はより豊かになるだろう。聴き手ばかりでなく演奏家にとっても刺激に満ちた評論集の第2巻。
    巻末の「補遺 バッハ/ベートーヴェン」は、未完のまま断念された本の起草文。音楽がサイードのもうひとつのライフワークであったことがうかがえる、貴重な文章である。 」

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

エドワード・ワディ・サイード
(إدوارد سعيد, Edward Wadie Said)
1935年11月1日 - 2003年9月25日
エルサレム生まれのパレスティナ人で、アメリカの文芸批評家。エルサレム、カイロで幼少時を過ごし、15歳の時にアメリカに渡る。プリンストン大学を卒業後ハーバード大学に学び、コロンビア大学の英文学・比較文学教授を務めた。サイードはまた、パレスティナ民族会議のメンバーとしてアメリカにおけるスポークスマンを務め、パレスティナやイスラム問題についての提言や著作活動など重要な役割を担った。『オリエンタリズム』(平凡社)、『知識人とは何か』(平凡社)、『世界・テキスト・批評家』(法政大学出版局)、『文化と帝国主義』(全2巻、みすず書房)などの主著が邦訳されている。

エドワード・W.サイードの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×