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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784622077732
感想・レビュー・書評
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ヴァージニア・ウルフと言えば
「女性が小説なり詩なりを書こうとするなら、年に500ポンドの収入とドアに鍵のかかる部屋をもつ必要がある。」の引用があまりにも“なるほど!”なので、すっかり読んだ気になっていたが一冊丸ごと読むのは初めて。本書は1988年初版の2013年新装版。註釈が多いので当初はいちいち巻末の説明を参照したけれど、(極端なことを言えば)それは傍に置いといても大丈夫!背表紙に“フェミニズム批評の聖典”とあるのも納得。
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文学
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再読です。一度目はE・サイードの『知識人とは何か』のなかで紹介されていたところから読んだのでした。二度目の今回はこのかん女性作家の本ばかり続けて読んできて、ふと性別(あるいはジェンダー)と文学作品の関係性というものへの興味から手に取りました。
「〔女性が〕小説なり詩なりを書こうとするなら、年に五百ポンドの収入とドアに鍵のかかる部屋を持つ必要がある」という結論にいたる過程を、架空の人物メアリイ・ビートンの数日間の思索の流れのなかに呈示するという本書の構成は、まことにウルフらしい挑戦です。
架空の大学都市のなかをゆくミス・ビートンの眼前に広がる風景、彼女の前にあらわれる人物たち、彼女が本を出し入れるする書架、そうした現実世界と、それらに遮られたり触発されたりしながらああでもないこうでもないと考えごとを続ける想像・思索の世界とが入れ替わり立ち代りに語られていきます。その何とも言えない生々しさというか、リアリティというか。
目の前の本の山がある程度はけたら、また彼女の作品を読みたいなと思いました。
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川本静子の作品
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