世界の見方の転換 1 ―― 天文学の復興と天地学の提唱

著者 :
  • みすず書房
3.50
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本棚登録 : 152
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622078043

作品紹介・あらすじ

◆『磁力と重力の発見』『一六世紀文化革命』に続き、「なぜ、どのように西欧近代において科学が生まれたのか」を探る、近代科学誕生史<三部作>の堂々たる完結編。◆プトレマイオス理論の復元にはじまり、コペルニクス説をへてケプラーの天体力学へいたる15~16世紀の天文学史の展開は、観測にもとづく天文学を、自然哲学としての宇宙論より上に据えるという学問上の下剋上をなしとげ、まったく新しい自然研究のあり方を生みだした。多くの科学史家を虜にしてきたこの歴史的転換を、著者は前作から貫かれた独自の視点と周到な目配りで捉えなおす。

感想・レビュー・書評

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  • 天動説から地動説へ。簡略なストーリーとともにコペルニクスやガリレオの名は誰でも聞いたことがあるはず。しかし、クローズアップしてみると、そこには膨大な人類の知の営みや紆余曲折があり、社会的、宗教的、技術的な背景がある。なぜ西欧に近代科学が誕生したかを考察する3部作の掉尾を飾る上中下3巻。

    重量級の読書でありました。正直、ケプラーのところは数式を追いきれず。それでもなお面白い。あと、たまには星空を見上げたくなる。

  • ふむ

  • 近代科学が開いた成長のつけを21世紀に払わなければならない。
    水野和夫評
    水野和夫2014年の3冊

  • サイエンス
    歴史

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784622078043

  • 天文学は今は物理学・宇宙学とでもいうべきだろうか。副題のこの言葉が懐かしい。東大全共闘元議長の数学、物理学、地理学、世界史、神学への造詣の深さを感じさせる書である。プトレマイオスという化石のように感じていた人物の発言で、「より新しい調査記録に心を向けるべき」と地理学の不断の更新を訴えているという先進性などは意外で見直した!紀元前3世紀のギリシャでアリスタルコスが既に太陽と月までの距離を計算していたということは。過去の人たちにとって惑星の軌道が円ではなく、楕円であることが完全でないとの衝撃は今では考えられない。この方の本は自然科学というよりも、宗教・文化論に近い印象がある。自然に対する好奇心は、14世紀から200年間に大きく評価が変わり、神認識に至る有効な道だと称揚されるようになったとの著者の主張は、この人であるだけに印象に残る。

  • 元東大全共闘(知ってるかい?)議長。在野の科学史家として名高い著者のヨーロッパ近代科学史探求3部作の完結編。天文学の転換を語るだけでなく、哲学史、文化史にまで広範囲に言及は及ぶ。本というより文献と呼ぶに相応しい。たまにはこんな超ハードな書物で奥歯の力を鍛えよう!(本学職員推薦)

    ↓利用状況はこちらから↓
    https://mlib3.nit.ac.jp/webopac/BB00527823

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著者プロフィール

山本義隆(やまもと・よしたか)
1941年、大阪府生まれ。東京大学大学院理学系研究科博士課程中退。科学史家、駿台予備学校物理科講師。元東大闘争全学共闘会議代表。

「2022年 『演習詳解 力学 [第2版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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