サルなりに思い出す事など ―― 神経科学者がヒヒと暮らした奇天烈な日々

  • みすず書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622078326

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  • 最高。ユーモアがある。たまらん。抱腹絶倒。

  • 4.35/208
    『ヒヒの群れの20年以上にわたる観察記とアフリカ体験記をより合わせながら、スラップスティックなタッチで綴る抱腹絶倒のノンフィクション。幼少の頃から大型霊長類に憧れ「大きくなったらマウンテンゴリラになる」と決めていた著者は、霊長類研究者となってアフリカ奥地でヒヒの群れの観察を始める。青臭い科学者を弄ぶかのような理不尽だらけの東アフリカの国で、悪戦苦闘しながらヒヒたちと暮らすうち、著者は彼らへの愛着を強めていったのだが……。
    ヒヒたちに旧約聖書由来の名前をつけるという強烈な諷刺にはじまって、一貫してヒヒと人間を同一の目線で捉え、両者の生活誌を諧謔味いっぱいにスケッチしながら、東アフリカの社会事情や内戦、さまざまな民族文化との遭遇を語る。それぞれの生と格闘するヒヒおよび人間を大いなる霊長類愛と痛快無比なユーモアで包みこみ、最後に忘れがたい印象を残す、絶品のメモワール。』
    (「みすず書房」サイトより▽)
    https://www.msz.co.jp/book/detail/07832/

    原書名:『A Primate's Memoir』
    著者:ロバート・M・サポルスキー (Robert M. Sapolsky)
    訳者:大沢 章子
    出版社 ‏: ‎みすず書房
    単行本 ‏: ‎424ページ

  • 著者は20年にわたり、アフリカのケニアでヒヒの研究を行なってきた。本書はそんな著者のアフリカでの体験を記したものだ。ヒヒに関する非常に興味深い観察結果だけでなく、著者がアフリカで体験したさまざまな出来事(主にトラブルww)などが満載でとても楽しめる一冊だ。詳しくは是非とも本書を手にとって読んでほしい。

  • サイエンス

  • ☆ストレスと疾病の関係をヒヒを対象に調査。ヒヒの行為を記録し、直後に麻酔を打ち、身体状態を記録した。
    ☆最後は、ウシの結核でヒヒ群は全滅となった。
    ☆心に残る本。

  • 『サルなりに思い出す事など――神経科学者がヒヒと暮らした奇天烈な日々』

    原題:A PRIMATE’S MEMOIR: A Neuroscientist’s Unconventional Life Among the Baboons (2002).
    著者 Robert M. Sapolsky(1957-)
    訳者 大沢章子(1960-)

    【版元】
    四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/424頁
    定価 3,672円(本体3,400円)
    ISBN 978-4-622-07832-6 C0040
    2014年5月22日発行

    ヒヒの群れの20年以上にわたる観察記とアフリカ体験記をより合わせながら、スラップスティックなタッチで綴る抱腹絶倒のノンフィクション。幼少の頃から大型霊長類に憧れ「大きくなったらマウンテンゴリラになる」と決めていた著者は、霊長類研究者となってアフリカ奥地でヒヒの群れの観察を始める。青臭い科学者を弄ぶかのような理不尽だらけの東アフリカの国で、悪戦苦闘しながらヒヒたちと暮らすうち、著者は彼らへの愛着を強めていったのだが……。
    ヒヒたちに旧約聖書由来の名前をつけるという強烈な諷刺にはじまって、一貫してヒヒと人間を同一の目線で捉え、両者の生活誌を諧謔味いっぱいにスケッチしながら、東アフリカの社会事情や内戦、さまざまな民族文化との遭遇を語る。それぞれの生と格闘するヒヒおよび人間を大いなる霊長類愛と痛快無比なユーモアで包みこみ、最後に忘れがたい印象を残す、絶品のメモワール。
    https://www.msz.co.jp/book/detail/07832.html


    【目次】
    目次 [i-iii]
    編集部注 [iv]
    謝辞 [v-vii]

    第I部 青年期――ヒヒの群れと暮らしはじめた頃
    1 ヒヒの群れ――イスラエルの民 002
    2 シマウマカバブと犯罪に手を染めたこと 022
    3 自由主義者たちの報復 039
    4 マサイの原理主義者と、わたしのソーシャルワーカー体験 054
    5 老人に地図を教える 070
    6 血の記憶――東アフリカの闘争 078
      人々の闘い 行き詰まり キオスクにて ナイルの源 

    第II部 サブアダルトの時代
    7 ヒヒの群れ――孤高のサウル 116
    8 サムウェリーとゾウ 134
    9 最初のマサイ 151
    10 政変 157
    11 聞いてはいけないときに声を聞く人 169
    12 スーダン 176
      ジューバへ カティル――白い服の人々 森のなかの村 ケニアへ 後記

    第III部 頼りない大人の時代
    13 ヒヒの群れ――政権が不安定だった頃 224
    14 巻き上がった爪の男 235
    15 ガイアナのペンギン 245
    16 ヒヒが木から転げ落ちるとき 260
    17 セブン-イレブンの後ろの山 279

    第IV部 大人の時代
    18 ヒヒの群れ――ニック 302
    19 襲撃 317
    20 ヨセフ 328
    21 誰が・何して・どうなった 335
    22 最後の戦士 343
    23 疫病 351

    訳者あとがき(二〇一四年 四月 大沢章子) [403-405]
    人名・ヒヒ名索引 [i-iv]

  • 非常に良い本

  • ヒヒの豊かな社会、コミュニケーションに驚かされる(どこまでが筆者の想像かわからないが)。マサイの戦士たちの内実も呆れるが、全てのマサイの戦士が腐っているわけではないのだろう。全体を通してアフリカという僻地での不便さや貧しさによる腐敗へのもどかしさが漂っている。ヒヒ目線の作者は、マサイや監視員の行動による被害に憤るが、マサイを始め貧困に窮するアフリカ人全てが被害者なのである。狡猾さがないと生きていけない社会なのだ。

  • 78から再開

  • 小さいころマウンテンゴリラになりたかった著者が神経学者に成り、ストレス物質を調べるためにヒヒを暮らした23年間の記録。旧約聖書の登場人物をヒヒに名付け、組織・政治をシニカルなユーモアを交えて観察していく。観察対象は、アフリカのマサイ族やその他の民族も含まれる。

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