- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784622079187
作品紹介・あらすじ
登山家ハットリ・ブンショウのサバイバル・シリーズ第3弾! 鮮烈なデビューから10年、釣りも鉄砲もすっかり板についてきた。サバイバル登山は円熟に向かいつつある。夏の南アルプスでの墜落事故。その現場への再訪と再起。より深い狩猟登山を求めて晩秋の北海道へ。そして、隕石湖に生息する新種のイワナを求めて、1ヵ月におよぶ北極圏横断の旅へ。広大なフィールドで展開されるサバイバル・ノンフィクション。
感想・レビュー・書評
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サバイバル登山。自分でタンパク質と山菜を採って目的地を目指す。又は山麓をさまよって一定期間生活する。憧れるけれど能力的な部分と、実際は寂しくて早く帰りたくなってしますだろうなあと思います。
何冊も本読んでいるので大体同じ感じと思って読みましたが、我が人生の師野田知佑さんがちょっと出て来たり、最終章のツンドラサバイバルではミーシャという現地民の猟師と深い友情を築いたりと、個人的に過去の彼の作品中で最も記憶に残る一作となりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これは劇的に面白い。サバイバル登山と称してお米と調味料以外は、ほぼ全て山中で調達、つまり釣りや狩猟などで魚や鹿などを採って登山やトレッキングを行った記録。北海道から四国までの国内に加え、NHK番組用としてシベリアのツンドラでのサバイバルトレッキングを敢行した生々しいノンフィクションが楽しめます。
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さらっとサバイバル登山のことが書いてあるが、実際にこれをやるのは本当に大変なことだと思う。このスタイルで登山ができる人がどれだけいるのだろうか。
個人的にはツンドラパートが面白かった。文化人類学を学んでいる自分にとって、ミーシャの暮らしはとても興味がある。 -
サバイバル登山家、服部文祥のベスト本。
ちなみにサバイバル登山とは、長期山行に装備と食料を極力持ち込まず、食料を現地調達するスタイルの登山。
なのでもちろん狩猟もするし、GPSを持ち込もうとしないし、テントなんかも使わない。
そんな破天荒な服部さんが、引用文のフレーズを書いた。
これが感動的で、震えた。
彼は横浜の自宅で動物を捌いたり鶏を飼ったりして暮らしている。
恐らく奇異の目で見られることも今まで多くあっただろうが、彼が毎日を積み重ねて実践してたことを、ツンドラの大地で当たり前のように実践している人に出会った瞬間。
この喜びは、きっと僕にはわかりえない感情だろう。
自分が積み重ねてきことが間違いではなかったし、自分が積み重ねてきたからこそ彼の行動を理解できたし、自分が積み重ねてきたように今も昔も狩猟している人がいるという安心感。
そんな途方も無い感覚を想像させてくれる一冊。 -
服部文祥の文章は読みごたえがある!
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身近にいたらめんどくさいタイプだろうけど、こういう自意識の強さは嫌いじゃない。
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服部さんの本二冊目。やっぱり合わない。
サバイバルと銘打ち、文明に頼らず登山や冒険をするというなら、なぜ猟銃他最新鋭の釣り具はOKなんだ。
死と向き合う状況を作ろうとしているのは、誰にも行く先を告げずに登山をしていることからも重々にわかるんだけど、どうしてもストイックな難易度選択をしているように感じられてしまう。 -
2018/10/12
普段のほほんと、肉やら魚を食べている私に罪悪感と疎外感、あせり...もやもやとさせられます。将来的にはうちのじーちゃんがやってたみたいに鶏育てて卵をとって年に数回はご馳走に、しめていただくということをやってみたい。実際、私は牛は体に合わないのがお腹ピーピーになるし(笑)鳥と魚だけ食って生きるって出来なくはないなぁとか悶々としてみたり。ミーシャとの出会い、交流、今も手紙でやり取りしたり、アーバンサバイバルで見たあの帽子があれだ!とか服部さんの正直でストイックな人柄が滲み出ている、とにかくいい本です。テレビ、リアルタイムで見て見たかったなぁ。今回図書館で借りて読みましたが何度も読みたい本のうちの一つになりました。 -
タイトルより内容の方がいい。初期よりこの頃のサバイバル登山の方がカッコいいと感じた。