小尾俊人の戦後――みすず書房出発の頃

著者 :
  • みすず書房
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本棚登録 : 28
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622079453

作品紹介・あらすじ

みすず書房の創業者、小尾俊人(おび・としと 1922-2011)は、敗戦の年23歳で復員し、その暮れに、焼け野原の東京で新しい出版社を始めた。
人脈はゼロで、日本の社会も混乱していた。そこから〈ロマン・ロラン全集〉や『夜と霧』の刊行にいたるまで、どんな試行錯誤と奮闘があったのだろうか。小尾青年はどのような出版を志し、どんな人間だったのか。
著者の宮田昇は、翻訳権を仲介する日本ユニ・エージェンシーを長らく率いた。その間、小尾と仕事で関わりながら、さまざまな局面で親交を深める。宮田は、少ない資料をつき合わせ、小尾の故郷に足をはこび、関係者を捜しだし、この出版人の等身大の姿を描きあげた。読者はきっと、つねに時代と向き合おうとした小尾が戦後史のなかにきちんと位置づけられ、それによって物語の地平が広がるのを発見するだろう。
小尾の日記「1951年」と、月刊「みすず」初期の「編集後記」を併録する。みすず書房創立70年記念出版。

感想・レビュー・書評

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  • 半分以上付録であり、故人に興強い興味がないと辛いかもしれない。

  • 憲法9条を守ること、岸首相への批判…小尾氏のように戦争に行った世代の人たちが言う言葉は重い。

  • 60-70年代の知識人のコミュニティ。他のあちこちの分野で見る名前がちらほらと出てくる。そこには共通の空気があったのだなと感じる。

  • みすず書房を立ち上げた小尾俊人の、とりわけ自伝や社史にはあまり書かれていない戦後間もない頃の話を、生前編集者として付き合いのあった宮田昇が、彼の生まれ故郷、茅野や諏訪を実際に取材したりしてまとめあげたもの。

  • 【版元の内容紹介】
    ”みすず書房の創業者、小尾俊人(1922-2011)は、敗戦の年23歳で復員し、その暮れに、焼け野原の東京で新しい出版社を始めた。
     人脈はゼロで、日本の社会も混乱していた。そこから〈ロマン・ロラン全集〉や『夜と霧』の刊行にいたるまで、どんな試行錯誤と奮闘があったのだろうか。小尾青年はどのような出版を志し、どんな人間だったのか。
    著者の宮田昇は、翻訳権を仲介する日本ユニ・エージェンシーを長らく率いた。その間、小尾と仕事で関わりながら、さまざまな局面で親交を深める。宮田は、少ない資料をつき合わせ、小尾の故郷に足をはこび、関係者を捜しだし、この出版人の等身大の姿を描きあげた。読者はきっと、つねに時代と向き合おうとした小尾が戦後史のなかにきちんと位置づけられ、それによって物語の地平が広がるのを発見するだろう。
     小尾の日記「1951年」と、月刊「みすず」初期の「編集後記」を併録する。みすず書房創立70年記念出版。”
    http://www.msz.co.jp/book/detail/07945.html


    【目次】

    第一章 諏訪紀行――ルーツを訪ねて
    1 永明寺山
    2 上古田部落
    3 岡谷・上諏訪
    4 風樹文庫
    5 教育者小尾喜作
    6 みすず書房文庫
    7 末子相続の旧慣

    第二章 小尾俊人の戦後――塩名田から『夜と霧』まで
    1 塩名田から
    2 創業まで
    3 美篶書房誕生
    4 〈ロマン・ロラン全集〉の創刊
    5 出版恐慌と手形不祥事
    6 再出発と人脈
    7 社運を懸けて
    8 『夜と霧』まで

    第三章 出版者小尾俊人の思い出
    1 「本が生まれるまで」
    2 自分で自分を作る
    3 「多田の本屋の親爺にあらず」

    付録 小尾俊人の遺した文章から
    1 日記「1951年」
    2 月刊「みすず」編集後記

    あとがき
    小尾俊人年譜

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著者プロフィール

宮田 昇(みやた のぼる)

一九二八年東京に生まれる。元、早川書房編集者。同社を退職後、チャールズ・E・タトル商会で勤務する傍ら、数多くの児童書の執筆・翻訳を手がける。一九六七年に矢野著作権事務所(のちの日本ユニ・エージェンシー)を創業、一九九一年、日本ユニ著作権センターを設立。戦前戦後のわが国の翻訳権、出版権の変遷の歴史を熟知する数少ない一人であり、翻訳著作権に関する著作も多く、斯界の第一人者として知られている。
一九九九年、『翻訳権の戦後史』で第二一回出版学会賞、二〇〇二年には、第二三回著作権功労賞を受賞。
著書に、『東は東、西は西――戦後翻訳出版の変遷』(早川書房、一九六八)、『翻訳出版の実務』(日本エディタースクール出版部、一九八九)、『翻訳権の戦後史』(みすず書房、一九九九)、、『新編戦後翻訳風雲録』(みすず書房、二〇〇七)、『図書館に通う――当世「公立無料貸本屋」事情』(みすず書房、二〇一三)、『小尾俊人の戦後――みすず書房出発の頃』(みすず書房、二〇一六)、『出版の境界に生きる』(太田出版、二〇一七)ほか多数。

「2017年 『昭和の翻訳出版事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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