『ヴィーナスの誕生』視覚文化への招待 (理想の教室)

著者 :
  • みすず書房
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本棚登録 : 46
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (164ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622083184

作品紹介・あらすじ

美術作品は、私たちの感性と知性の両方を楽しませてくれるものです。また、歴史を理解するとは、知性と同時に想像力を豊かに働かせることでもあります。だから、このようにしてボッティチェッリの作品を語ることは、そのための格好の視点を提供することになるでしょう。絵画の深奥とその文化背景、壮大な世界へ案内します。

感想・レビュー・書評

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  • 絵画鑑賞の手引き。
    ボッティチェリの、ヴィーナスの誕生と、春というふたつの作品を、段階を追って鑑賞していく。
    説明がていねいで、わかりやすくて良かった。
    イコノロジーの限界についての話は、思うところがあった。

  • 岡田先生の本をすごい褒めている先生の授業だったので、これは絶対岡田先生の本を読んだ方が良いなと思い読みまくったのですが、これが一番分かりやすくて面白かったです。ちょうどヴィーナスがテストに出たのですが、一度読んだおかげかすらすらと記述が書けたので、良かったです。お世話になりました。

  • 2つの作品をみる立場を、美術(単体で鑑賞する絵画)からインテリア(空間装飾としての調度品)へ、さらにフィレンツェの祝祭空間(作品の誕生した時代の文化)へと移動する。それによって解釈に用いるコードが劇的に変化し、全く違った様相を見せるのが興味深い。

  • ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」についての論考・・・というより、一点の有名な作品を題材にした、絵画の鑑賞法入門になっている。
    「ヴィーナスの誕生」をもとに、まず、対象の絵画それ自体から見えるもの・・・様式論、エクフラシスを試み、次に、イコノロジーを通じて
    絵画に暗示されるものを読み取ってみせる。さらに、イコノロジーの限界についても注意を促したうえで、それを越えて絵画を捉える・・・
    描かれた当時の社会的、文化的背景から、生きた絵画の解釈にたどり着く・・・これを「絵を楽しむ」と著者は表現している。
    実は難しいこと、深いことだけれど、それをとてもわかりやすく、やさしく書いてある、いい本です。

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著者プロフィール

1954年生まれ。京都大学大学院博士課程修了。現在、京都大学大学院人間・環境学研究科教授。専門は西洋美術史・思想史。著書に『もうひとつのルネサンス』(1994)、『ルネサンスの美人論』(1997)、『モランディとその時代』(以上、人文書院、2003/吉田秀和賞)、『ミメーシスを超えて』(勁草書房、2000)、『マグダラのマリア』(中公新書、2005)、『芸術(アルス)と生政治(ビオス)』(2006)、『フロイトのイタリア』(以上、平凡社、2008/読売文学賞)、『半透明の美学』(2010)『映画は絵画のように』(以上、岩波書店、2016)、『映画とキリスト』(みすず書房、2017)など。編著に『カラヴァッジョ鑑』(人文書院、2001)、『ジョルジョ・モランディの手紙』(みすず書房、2011)など。訳書に、ロンギ『芸術論叢』(全2巻、監訳、中央公論美術出版、1998/1999)、アガンベン『中味のない人間』(共訳、人文書院、2002)『スタンツェ』(ありな書房、2008)『イタリア的カテゴリー』(共訳、みすず書房、2010)『開かれ』(共訳、平凡社/平凡社ライブラリー、2011)など。

「2017年 『映画とキリスト』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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