沈黙の世界 (始まりの本)

制作 : 佐野 利勝 
  • みすず書房 (2014年2月21日発売)
3.60
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622083726

作品紹介

『われわれ自身の中のヒトラー』に並ぶ、著述家M・ピカート(1888‐1965)の主著。言葉、歴史、芸術など様々な事物と「沈黙」との関わり、人間が自立的で主体的な存在としてあるための「沈黙」の意味を探る。「騒音語が万事をならし、均等化してしまう」世界はいかにして生まれてくるのか、緊密な筆致で綴る。新版刊行にあたり、エマニュエル・レヴィナス「マックス・ピカートと顔」を付す。

沈黙の世界 (始まりの本)の感想・レビュー・書評

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  • 静寂たる様相が沈黙であるのだいう表層的な認識は拭い去られた。
    祭りに横たわる静けさがある。喧騒の傍で佇むともしび、花火の間隔、後戸の包容。行き交う街とともにある聖なる風景、水面、田、並木、森、山々、夕陽のうつろい。時刻の間から充溢する無機的なもの、その美的秩序の永劫回帰性。

    純粋な沈黙そのものは絶えることなく、環境に、生活と共存している。生活における円環が描かれることによってはじめて、沈黙はその透明性を帯びながら析出してくる。対比されることによって、自らに負荷してきた重力的なものが流出し、そしてついには、沈黙という環境に内化される。そのとき、沈黙という治癒の源は、破損された秩序を回復し、自己が超越される。それはピカートの言う「隠れたる神」(Deus absconditus)の恩寵に他ならない。

    冒頭において述べられる。「...今日ではすっかり蔽いかくされている沈黙の世界を、われわれはふたたび明らかにせねばならないのだ、—それも、沈黙のためにではなく、言葉のためになのである」(2)。

    Vesica pisces.

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    「『われわれ自身の中のヒトラー』のピカートによる古典的名著。人間が自立的・主体的な存在であるための「沈黙」の意味を探る。
    『われわれ自身の中のヒトラー』に並ぶ、著述家M・ピカート(1888‐1965)の主著。言葉、歴史、芸術など様々な事物と「沈黙」との関わり、人間が自立的で主体的な存在としてあるための「沈黙」の意味を探る。「騒音語が万事をならし、均等化してしまう」世界はいかにして生まれてくるのか、緊密な筆致で綴る。新版刊行にあたり、エマニュエル・レヴィナス「マックス・ピカートと顔」を付す。」

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