- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784622085201
作品紹介・あらすじ
この三年間に発表されたエッセイのなかから、読書にかかわる61編を選び、書き下ろし「銅のしずく」を添えた。
『読書について』からショーペンハウアーの以下の言葉が引用される。「書く力も資格もない者が書いた冗文や、からっぽ財布を満たそうと、からっぽ脳みそがひねり出した駄作は、書籍全体の九割にのぼる。」その上で、二世紀後の日本の読書は、どうか。「いまは一般的読書が支配。本らしい本を読む人は少ない。読書が消えた時代だ。静かだ。読書とは何かを「考える」ときなのかもしれない。」
また、文学像について。「文学全集がなくなったあと、風景は一変した。個々の作家を読むことだけで、文学像がつくられるようになった。てもとの本だけが光り、過去のものへの視線が消えうせる。(…)おおきなできごとのあとで、詩人や作家たちが、いわば文学「特需」の詩文を順風のなか量産したようすを見て、文学像を形成する人はどうか。あの日以後この国は変わった、私も目覚めたという人たちの一見すなおだが、よく見ると底の浅い単純な詩文。それらを批判的に見つめることは、単純なものに魅せられた読者にはできないだろう。」
文章とことばの新しい情景をつねに視野に入れてきた荒川洋治が、本を読む人におくる、きびしくもあたたかい一冊。
感想・レビュー・書評
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詩人は、散文によって表現されることとは別の、その言葉の持つ手ざわり、その言葉がかすかに放つ光のようなものをベースにして、自らの感性に訴えかけたさまざまな本についての紹介文を認めた。それは、立て板に水を流すようには読めない、随所に滞りを持つ書評集となった。
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作家が書いた卒論、地図帳の違いなど、着目点が秀逸。
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読書にまつわるエッセイの数々。
荒川洋治さんの本を読むようになったのは、いつごろからだっただろうか。
ワタクシの中でも、何かが変化した時期だった気がする。
荒川さんの新しい本が出ると気になるし、
まだ読んだことの無い本にも興味がある。
昨年の名古屋での一箱古本市のイベントでも氏の古い本に出会って、おもしろかった。
現代詩作家として、詩の本も、そろそろ、また出してほしいものだ。 -
2016/10/11