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Amazon.co.jp ・本 (318ページ) / ISBN・EAN: 9784622086727
作品紹介・あらすじ
古気候学の研究者と市民の熱意から生まれた、気候科学のエキサイティングな講義。古気候学とは、堆積物や氷床などに残る痕跡を手がかりに気候変動の歴史を復元し、地球環境を造形するメカニズムを明らかにする学問だ。その成果は地球の理解そのものを確実に変えつつある。本書では第一線で活躍する研究者が、生きた講義の中で発せられる疑問を丁寧に拾いながら、複雑で動的な地球システムの本質を説き明かす。
まず古気候学の面白さ、これが圧巻なのである。歴史と本物の科学がみごとに融けあっている。億年~数年という異なる時間軸を縦横に飛び移る思考。日本海から掘り出した堆積物と数万年前に極地を覆っていた氷床を関連づけるような、壮大なからくりの数々。研究者たちは過去の気候が遺した暗号を丹念に読みこなし、地球環境の頑健さと脆弱さの謎に迫っていく。
地球温暖化はウソかホントかといった表層的な議論はもうたくさん、今度こそ地球と環境の実像を掴みたいという読者に、この質の高いレクチャーを追体験してもらいたい。豊富な図版も紙芝居とは意味が違う。科学的根拠を自ら一つ一つ読み解く過程にこそ、「理学する」手ごたえがある。サイエンスカフェ参加者の探求欲にも感染せずにはすまない、充実の地球システム学入門。
感想・レビュー・書評
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「気候変動は、未来の問題ではない。すでに今、私たちの足元で起きている」
この本は、地球温暖化や異常気象、CO₂の増加といった現象を、理学の視点から丁寧に解説してくれる1冊です。物理や化学、生物の知識を使いながら、気候変動のメカニズムとその影響、そして私たちができる対策まで、わかりやすく紹介しています。
気候科学に興味がある人、地球環境のリアルを学びたい人におすすめの一冊です。
ぜひ手に取って、未来の地球を一緒に考えてみませんか?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
気象学と地球物理って全然違うのに、全て一括りの気候変動に扱われて、気象学者、地球物理学者、物理学者、化学者、化学工学者、地政学者、細胞学者があちこちで気候変動一括りに扱われて悲しくなる…。いずれにせよ気象学を学ばせてもらった1800年代の気象学が興味深かった。どうやってデータが残っているかも勉強になった。
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なんで二酸化炭素が悪役なのか?ピント来なくて、この本を読んでみることにした。
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SDGs|目標13 気候変動に具体的な対策を|
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/714040 -
理学という謎の分野に対して序文でスパッと立場を示されていて驚いた。踏み込んだ話もあるけど全体的に易しく噛み砕いて話をされているので、地球の気候システムを知りたいヒューマンにとっては実質タダみたいな本
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タイトルのとおり、地球の気候変動を科学的な見地で解説した本。サイエンスカフェの一般向け講義・討論を本にまとめたもので、聴衆の関心の高い、いわゆる地球温暖化を古気候学の視点でまとめている。
環境問題は、待ったなしと言われている中で、地球温暖化の評価、プロセスはいまだ解明が進んでいるとは言えず、「少なくとも人類の温暖化ガス排出量を抑えなければならない」という合意にとどめるしかないような状況になっている。地球のことを知れば知るほど、問題解決の技術としての環境は複雑すぎて手のつけようがない気がしてくる半面、「なぜ」「どのように」を明かしていく科学の対象としては魅力が尽きない。
本書の題材は、新しすぎる結果は出していない。定着しつつある見解を慎重に選んでいる感があり、内容のわかりやすさの反面、これを「お手本」に一般向けの科学講義を作るのは結構大変なのではないかと思う。
科学の視点として足りないところは、しょっぱな出てくる地球の平均気温の推定である。おそらく正しい推論ではない。実際、大気・陸・海が影響しているのは明らかで、推論の結果がうまくいかない「こじつけ」としてこれらの影響を補足・修正していく理論建てになっている。少なくとも、系として閉じていないのだから黒体放射を前提とした理論の組み立てはありえず、温度とは何か、という話に深入りせず基本線とするのは違うのではないだろうか。(実際、気候変動そのものの話にはうまくつながっていないし大域的なアルベトが出るところでしかこの議論は使えていない、削った方がいいかもしれない)
もう一点、炭酸塩ポンプ、アルカリポンプの解説はうまくいっていない。小見出しが混乱を引き起こしている気がするので、構成を見直していただきたい。
最後に、基礎科学が、理学が経済基盤に乗っかっていく話があるのだが、国が支える研究であるかどうかは疑問が残る。国が手を出すことをやめろというわけではなくて、国が支えることのできる対象は、予算・人材・施設どれをとっても限られており、民間の方が大きくなっているのだから、そちらに目を向けなければ科学の振興はありえないことに気づき、けん引していただきたい。 -
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