死と愛【新版】――ロゴセラピー入門

制作 : 河原理子(解説) 
  • みすず書房
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本棚登録 : 75
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622087946

作品紹介・あらすじ

『夜と霧』と並ぶフランクルの名著を新版で刊行。ホロコースト収容所体験のさなかにも書き継がれ、『夜と霧』刊行前年の1946年に発表された本書は、人生や愛や苦悩について語りながら、態度価値の重要性を訴え、人が自らの生の意味を見出すことで心の病を癒す心理療法=ロゴセラピーを提唱したものである。長年読まれてきた版を新組にし、用語や表記に手を加え読みやすくした。解説・河原理子

感想・レビュー・書評

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  • 「夜と霧」を読んでフランクルのロゴセラピーに関心を持ち、読んでみた一冊。

    ロゴセラピーの意図するところは何か、より具体的に説明している。

    まずフランクルは人間存在を意識性存在と責任性存在の二つの局面から捉え、通常の(狭義の)心理療法は前者に対するアプローチであるとしている。そのうえで、後者にアプローチするロゴセラピーは、心理療法にとって代わるものではなく、心理療法を補充しうるものであると説く。

    この考えは、これまで少し哲学や神経心理学をかじり、「哲学と心理学の境界はどこにあるのだろう?」「それらはときに対立するのではないだろうか?」と、私が漠然と抱えていた疑問に対する答えのようだった。

    フロイトは意識としての自我の弱体化を原因とし、人間を意識性の観点から説明した。
    アドラーは原因論を棄却し、人間を責任性の観点から説明した。
    かつてアドラー心理学を読む中でこれらを知ったとき、いわゆるカウンセラーや心理療法士の役割はフロイト的であり、アドラーの考えは至って哲学的のようであるが、それらを分けているものは曖昧だ、という感想を抱いた。

    そして本書を読み、フランクルの「心理療法が実存分析へと転換を行わなければならない」という意見に深く納得した。

    内容が濃くて上手くまとめられないので、是非読んでみて欲しい。「夜と霧」を一読してから読むのがおすすめ。

  • 「態度価値」=変えられない運命の下にあるときに自分がいかなる態度をとるかを決めること。

  • 私には難しすぎた。1%もわかってないかも。「そうか。なるほど。わかるー」みたいなところもあって、調子よく読んでたら、また全く何が書かれているのかわからなくなって、でもまた、「なるほど。だよね。」みたいになって、でもまたわからなくなっての繰り返しだった。
    すごく大切なことが書かれているということはわかり、それが今の私にとっても支えや救いになることはわかった。
    読み終わった後、とにかく生きてさえいればいいんだと思った。合ってる⁉︎
    読み直す意味で、今度は最終形態?の「人間とは何か」を読んでみよう。無謀な気がするが。

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著者プロフィール

ヴィクトール・E・フランクル(Viktor Emil Frankl)
1905年、ウィーンに生まれる。ウィーン大学卒業。在学中よりアドラー、フロイトに師事し、精神医学を学ぶ。第二次世界大戦中、ナチスにより強制収容所に送られた体験を、戦後まもなく『夜と霧』に記す。1955年からウィーン大学教授。人間が存在することの意味への意志を重視し、心理療法に活かすという、実存分析やロゴテラピーと称される独自の理論を展開する。1997年9月歿。
著書『夜と霧』『死と愛』『時代精神の病理学』『精神医学的人間像』『識られざる神』『神経症』(以上、邦訳、みすず書房)『それでも人生にイエスと言う』『宿命を超えて、自己を超えて』『フランクル回想録』『〈生きる意味〉を求めて』『制約されざる人間』『意味への意志』(以上、邦訳、春秋社)。

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