ノーザン・ライツ

  • みすず書房
3.56
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本棚登録 : 93
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622089445

作品紹介・あらすじ

父が持ち帰ったラジオ無線で最初に聞いた報せは親友ペリーの事故死だった。父の失踪、先住民との交流、母との別れ……カナダ極北の湖沼地帯と大都会トロントを舞台に、少年の孤独と成長を描いて切々と胸に迫る小説。その後も『バード・アーティスト』など傑作を書き続けた作家ノーマンのこのデビュー作は、ル=グウィン、マシーセンらに称賛された。読後の心にはオーロラの残光が宿ることだろう。

感想・レビュー・書評

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  • 読書会に参加するので読んでみた。
    少年の成長物語。
    家族にはいろいろと物悲しい事情があるものの、不思議と家族のあたたかさを感じる作品だった。血縁だけが家族じゃない。地域や同じ趣味のコミュニティなど、いろんな家族のかたちがある。
    ちょっと気になったのは先住民族の家族。中国でウイグル族のジェノサイドが話題になっているが、よくよく考えればカナダもアメリカも先住民族を追いやってきた歴史がある訳で、そういう枠を取っ払って、ぜひ平和にいきたい。

  • 主人公ノアの静かな成長物語であり、北の暮らし、家族、映画館の再興の話でもある。
    “無線” が効いてるなあ。

  • 人生は変わらないが、彼らのその後は気にかかる。

  • カナダの僻地に入植し暮らす村一軒だけの家族。先住民クリー族との豊かな交流があり、やがてそれぞれ喪失感や複雑すぎる気持ちはそのまま、トロントへ移り住む。

    狩猟区域での「先のことを話すのは土地を侮辱すること」「命にかかわる危険なんてないと考えているように思われてしまう」という言葉に深く打たれた。

    実際未来を予想してみても、夢にも思わかなった現実がやってきてしまうもの。ノアの家族も親友ペリーも、また誰もかもがきっと。

    でも不思議なユーモアに包まれており、ヒリッとするそれらの傷も含め心安らぎ癒やされる。忘れがたい作品。

    ノアとペリーの空気感がいい。「ぼくたちのあいだには気安さがあり、考えにはそれにふさわしい重みがあって心地よかった」

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著者プロフィール

アメリカ合衆国の作家。1949年オハイオ州トレド生まれ。高校を中退したのちカナダに移住。カナダ北極圏の先住民の口承物語を採録・翻訳するほか、さまざまな職を転々として1987年にThe Northern Lights(『ノーザン・ライツ』川野太郎訳、みすず書房、2020)で作家デビュー。現在はヴァーモント州キャレー在住。著書に『エスキモーの民話』(編訳、青土社、1995)、『バード・アーティスト』(文藝春秋、1998)、『Lの憑依』(東京創元社、2003)、『静寂のノヴァスコシア』(早川書房、2005)など。最新作はThe Ghost Clause (2019)。

「2020年 『ノーザン・ライツ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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