恋愛のディスクール・断章【新装版】

  • みすず書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622089544

作品紹介・あらすじ

「恋するわたしは狂っている。そう言えるわたしは狂っていない。わたしは自分のイメージを二分しているのだ。自分の眼にわたしは気のふれたものと映る(わたしは自分の錯乱のなんたるかを識っている)のだが、他人の眼にはただ変っているだけと映るだろう。わたしが自分の狂気をいたって正気に物語っているからだ。わたしはたえずこの狂気を意識し、それについてのディスクールを維持しつづけている」
ロラン・バルトと恋愛、これはまことに魅力的な組み合せである。複雑微妙な恋愛の諸相を分析し、その内的宇宙を開示するのに、彼以上の適任者はいないであろう。本書は、バルト自身の体験をはじめ、友人との会話、『若きウェルテルの悩み』からニーチェ、ラカン、禅など、さまざまなテクストを自在に引用、あるいは潜ませて展開されている。不在、共苦、肉体、沈黙、夜など、バルト一流の断章形式によって十全に表現された、これら恋する者たちのディスクール=エッセーはまさに、恋愛にかんする詩的な百科全書、現代の〈恋愛論〉といってもよかろう。

著者プロフィール

1915-1980。フランスの批評家・思想家。シェルブールに生まれ、幼年時代をバイヨンヌに過す。パリ大学で古代ギリシア文学を学び、学生の古代劇グループを組織、結核のため1941年から5年間、スイスで療養生活を送りつつ、初めて文芸批評を執筆。戦後はブカレストで図書館勤務、アレクサンドリアでフランス語の講師。帰国後、国立科学研究センター研究員、54年に『零度のエクリチュール』を発表。高等研究員教授を経て、77年からコレージュ・ド・フランス教授。75年に彼自身が分類した段階によれば、(1)サルトル、マルクス、ブレヒトの読解をつうじて生まれた演劇論、『現代社会の神話』(2)ソシュールの読解をつうじて生まれた『記号学の原理』『モードの体系』(3)ソレルス、クリステヴァ、デリダ、ラカンの読解をつうじて生まれた『S/Z』『サド、フーリエ、ロヨラ』『記号の国』(4)ニーチェの読解をつうじて生まれた『テクストの楽しみ』『ロラン・バルトによるロラン・バルト』などの著作がある。そして『恋愛のディスクール・断章』『明るい部屋』を出版したが、その直後、80年2月25日に交通事故に遭い、3月26日に亡くなった。

「2020年 『恋愛のディスクール・断章【新装版】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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