万物は流転する【新装版】

  • みすず書房 (2022年6月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784622095361

作品紹介・あらすじ

1953年、スターリンが死んだ。神のような指導者の突然の死が、国土を震撼させる。ラーゲリ(強制労働収容所)からは何百万もの人びとがぞくぞく出所してきた。
主人公イワン・グリゴーリエヴィチは自由を擁護する発言を密告され、29年間、囚人であった。かつて家族の希望の星だった青年は、老人となって社会に戻った。
地方都市でささやかな職を得たイワンは、白髪が目立つが美しい女性アンナと愛しあうようになる。彼女には、ウクライナで農民から穀物を収奪し飢饉に追い込んだ30年代の党の政策に、活動家として従事した過去があった。
生涯で一番大事なことを語りあうふたり。しかし……。
帝政ロシアと農奴制に抗した多様な結社からレーニンの十月革命へ、スターリン体制へと至った激動のロシア革命史が想起される。物語とドキュメンタリー風回想と哲学的洞察が小説を織りなす。
作家グロスマンが死の床でも手離さなかった渾身の遺作。「自由の意味を語ることができるのは、自由の恐ろしさを知る者だけである。この認識でグロスマンはドストエフスキーに近づく」(亀山郁夫)

感想・レビュー・書評

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  • 『人生と運命』もそうでしたがこの小説も読むのがつらかったです。ですがその分衝撃もものすごかったです。よくぞこんなにえげつないものが書けるものだなとため息しかありません。読んでいてその厳しさに何度も固まってしまいました。「じゃあいったいどうすればいいんだ・・・」と呻くしかなくなってしまいます・・・ そうした状況に実際に当時の人たちは置かれていたのかと思うと戦慄してしまいます。

  • 東2法経図・6F開架:983A/G88b//K

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著者プロフィール

(Василий Гроссман)
1905-1964。ウクライナ・ベルディーチェフのユダヤ人家庭に生まれる。モスクワ大学で化学を専攻。炭鉱で化学技師として働いたのち、小説を発表。独ソ戦中は従軍記者として前線から兵士に肉薄した記事を書いて全土に名を馳せる。43年、生まれ故郷の町で起きた独軍占領下のユダヤ人大虐殺により母を失う。44年、トレブリンカ絶滅収容所を取材、ホロコーストの実態を世界で最初に報道する。次第にナチとソ連の全体主義体制が本質において大差ないとの認識に達し、50年代後半から大作『人生と運命』を執筆、60年に完成。「雪どけ」期に刊行をめざすが、KGBの家宅捜索を受けて原稿は没収、「今後2-300年、発表は不可」と宣告される。「外国でもよいから出版してほしい」と遺言し、死去。80年、友人が秘匿していた原稿の写しがマイクロフィルムに収められて国外に持ち出され、スイスで出版された(仏訳83年、英訳86年、ソ連国内では88年)。

「2022年 『人生と運命 3【新装版】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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