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Amazon.co.jp ・本 (344ページ) / ISBN・EAN: 9784622096061
作品紹介・あらすじ
〈カフカの遺品のうち、まさに素描のほとんどが含まれている部分が、何十年にもわたってまったく手の届かない状態に置かれていた。そのひと束の紙が、カフカの創作の最後の偉大な未知数であったと言っても、決して過言ではない。〉
――「前書き」より
チューリッヒの金庫に保管されていた160点余の素描。2019年、没後百年を目前にしてようやく姿をあらわした、もうひとりの、画家カフカ。実物大、オールカラーで収録。
・10年余におよぶ係争の末、2019年に公表され、世界的な話題となったカフカの素描群。その全てを初めて出版。
・全素描に加え、関連する資料図版・詳細な解説を付し、絵を描くことに熱を上げていた当時のカフカを浮かび上がらせる。
・ユダヤ文学研究者アンドレアス・キルヒャーによる詳細な学術的解説。
・哲学者ジュディス・バトラーによる独創的な論考。
・芸術家パーヴェル・シュミットによる全作品目録。
感想・レビュー・書評
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『カフカ断片集』で挿絵に使われていたような抽象的なピクトグラムのような図もあれば、批評的なカトゥーンような群像もあり、自画像もある。というか、全部、自画像なんだろうな。
あの、テキストを書き溜めていたカフカが、同時に、筆遊びなのか、こういう絵を描いていたのだと思いながら、しみじみと見ていく。
出版に至った経緯もまたカフカ的だといえようか。この素描の発見を含み込んだ、カフカ画文全集決定版を、ぜひ刊行してほしい。
著者プロフィール
高橋文子の作品
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