津波 暴威の歴史と防災の科学

  • みすず書房 (2023年10月4日発売)
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  • 本 ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622096221

作品紹介・あらすじ

「世界のあらゆる場所や時代から津波の例を収集した本作は、ある意味では、津波生存者たちへのオマージュであり、そして別の意味では、変化に富んだ津波の世界へのふたつとないのぞき窓でもあるのだ」(「はじめに」より)
ハワイとオーストラリアを拠点に世界各地で長年調査に携わるふたりの研究者が、古今東西の事例をもとに、この地球規模の現象を解き明かす。登場するのは、約250万年前の小惑星衝突で起きたメガ津波から、2004年のインド洋大津波、2011年の東日本大震災まで。海洋学、生物地理学、地質学、歴史学、考古学などの科学的な知見、日本の「稲むらの火」やアイヌの言い伝え、400名を超える津波生存者へのインタビューを組み合わせ、さまざまな津波のメカニズムと防災の心得を生き生きと説く。
「われわれにできることはあるし、実際に行なわれていることもあるし、科学は前に進んでいる。自分自身や弱い人々を世話する義務は全員にある。だから、備えよう。(中略)津波は過去に起きてきたし、これからもまちがいなく起きるのだから」(「おわりに」より)

「現在、筆者らは国難災害として発生が心配な南海トラフ巨大地震による大津波に警鐘を鳴らし続けているが、多くの国民に「ひとごと」意識がつきまとい、深刻さが伝わらないというもどかしさを覚えている。(中略)この災害がきっかけとしてわが国は先進国から脱落し、衰亡する恐れさえあるのだ。このような社会的背景が存在するわが国で、本書が翻訳され出版されることは、誠に時宜を得たことと称賛されよう。本書は、地質学と考古学、人類学を駆使した長年の研究成果を基礎として、世界で発生した巨大津波災害を歴史的に復元しただけでなく、同時に、現在の津波力学に関する自然科学的知識に立脚した解説を含み、素晴らしい内容となっている」――河田惠昭(本書解説より)

感想・レビュー・書評

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  • 世界最古の津波犠牲者か 6000年前の頭蓋骨を調査 - BBCニュース(2017年10月26日)
    https://www.bbc.com/japanese/41758691

    Tsunami: The World's Greatest Waves | Oxford Academic
    https://academic.oup.com/book/39654

    津波 | みすず書房
    https://www.msz.co.jp/book/detail/09622/

  • 九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
    https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1440387

  • 登録番号:0142533、請求記号:369.31/G56

  • 【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
    https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/568981

  • 231121-4-6

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著者プロフィール

1979年、神奈川県生まれ。早稲田大学理工学部数理科学科卒業。2006年よりフリーランスの翻訳家として活動。主な訳書に『デザインはどのように世界をつくるのか』(フィルムアート社)、『おバカな答えもAIしてる』(光文社)、『億万長者だけが知っている教養としての数学』(ダイヤモンド社)、『デザイン思考が世界を変える』(早川書房)などがある。

「2021年 『インターネットは言葉をどう変えたか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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