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Amazon.co.jp ・本 (280ページ) / ISBN・EAN: 9784622097815
作品紹介・あらすじ
ピケティ『21世紀の資本』のナラティブを超える、格差研究の最前線。
「本書は、格差が自然の法則でも、経済の法則でもないことを示している」
ダロン・アセモグル(2024年ノーベル経済学賞受賞)
「本書を無視できる者はいない」
ブランコ・ミラノヴィッチ(ニューヨーク大学教授)
「豊富な新データで、不平等をめぐる新たな歴史を提示している」
グレゴリー・クラーク(カリフォルニア大学デイヴィス校教授)
「ここ数十年で、西欧世界の私有財産は何倍にも増えて、わたしたちはかつてなく豊かになった。しかし、億万長者(その一部は同時に国際的な有名人)の急増を目にすると、すぐにこんな疑問が浮かんでくる――わたしたちが生きている時代は比類のない不平等の時代でもあるのではないだろうか?
広く受け入れられているナラティブは、そう、そのとおりだと主張する。このストーリーは、富を権力と不平等の道具として描き出す。その道筋は19世紀ヨーロッパから始まり、低い税率と最小限の市場規制によって野放しの資本蓄積が可能となって、それが二つの世界大戦まで続いたのち、累進課税政策によって富裕層の財産が減少した。しかし、と物語は続き、20世紀後半になって市場に優しい政策の波がくるとこの流れが押し返され、富の不平等は歴史的な高水準へと押し上げられてしまった、となる。
このお話は、魅力的ではあるが、大きな欠陥をかかえている。
この本の目的は、富の歴史にまつわる会話の枠組みを作り直すことにある。最新の歴史的データをてこに、既存の研究も踏まえながら、富の平等化の主たる触媒は戦争による破壊でも累進課税制度でもない、と主張する。こうした要素にも効果はあったが、それでは富の形成に働くもっと幅広い、強い力を説明できない。本当のゲームチェンジャーはふつうの市民のあいだでの資産所有の拡大であり、その原動力の大半が自宅所有と年金貯蓄だったことを示していく」(はじめに)
みんなの感想まとめ
格差の歴史とその形成要因を新たな視点から探求する本書は、富の不平等が単なる経済の法則や自然の結果ではないことを示しています。著者は、歴史的データを駆使し、戦争や累進課税だけでは説明できない富の平等化の...
感想・レビュー・書評
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トマ・ピケティによる「格差の傾向」について、違った角度で捉え直そうとする本。『21世紀の資本』でトマ・ピケティは、資本を持つ者は、労働に依存する者より速く富を増やし、結果として、資本主義は放置すると格差を拡大する構造をもつと指摘した。著者は、ピケティのナラティブを「これまでのナラティブ」とよぶ。富の歴史に関する調査はつねに成長を続けていて、新しい洞察や見直しが絶え間なく登場しているのだと豪語する。
つまり、格差は広がっていない!と。
ー かつては最も富裕な1パーセントが最も貧しい90パーセントの4倍の富を保有していたが、その流れはすっかり変わった。2010年時点で、底辺の90パーセントはトップ1パーセントの2倍の富を保有している。とくに最も貧しい層の実質純資産の成長率は、最富裕層を大きく上回っている。
底辺がグイグイ追い上げてますよ、という内容。ピケティに真っ向から反論し挑むというスタンスどはないが、私はどちらかというとピケティの主張を援護したくなる。ともに統計データを分析したもので、強い主張があるわけではないが。
平たくいうと、ローンを組んで住宅を所有できるようになったし、退職貯蓄も大幅増。どちらも教育的達成の拡大や労働所得の向上、金融の発達によって可能となったものであり、これによって社会の底辺や中間層の財産が引き上げられ、富の不平等の縮小に大きく寄与した、という。
先ず思いつきそうなのは、人口増。上位1%の富豪に対し、残りの人口は過去より今が増えており、密度が増している。底辺軍団の軍隊が増えたので追い上げているのでは、という事。もう一つは、特に先進国での高齢化。データ採取年齢層により、底辺軍団の資産は偏りが出る…だが、極力その辺のノイズは除去した分析だ。
だが、結局基礎には教育の普及があるという事にはなるが、底辺(著者がそういう言い方だったので便宜的に頻用している)が資本ゲームに参加し、住宅所有者というだけではなく株主にもなっているのだから、ピケティのいう「資本を持つ者は、労働に依存する者より速く富を増やす」という、“資本を持つ者“に変容してきているという事情もあるだろう。
本書では富の固定についての“相続の役割“についても考察するが、誰かが生まれながらに富豪であるという事を、我々は許容し続けて良いのかという問題はこれからも付き纏う。競争の働かない富裕層の存在(ビジネスでの成功と関係なく、生まれながらの金持ち)は、身分制度のようなもので、社会に好影響を与えるだろうか。また、傾向はどうあれ格差はあるという点では誰もが認めざるを得ないのが実態で、それをどうこうできるか、どうこうすべきかは哲学の範疇だという気もする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。
https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=01442532 -
スウェーデンの学者が書いた本なので、研究のベースはヨーロッパ。
日本人だとあまり参考にならないかもとは思った。
読む前の勝手な想像よりは面白かった。
この方の研究によれば、「持ち家」の方が有利らしい。
これは、いろんなものやサービスが「きちんと」インフレしているヨーロッパならではかもしれない。
日本も今後はそういう理屈になるかも。 -
東2法経図・6F開架:331.85A/W36s//K
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●2025年5月26日、東京大学・書籍部にあった。セッションで寄った日。
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