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Amazon.co.jp ・本 (200ページ) / ISBN・EAN: 9784623038336
感想・レビュー・書評
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昔はあった
さいごの決まり悪さ詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ちょっと話題になってたから本を読んでみたけど、ちょっとがっかりだった。
命の大切さ、に子どもたち自身が気づき、pちゃんを守りたい
という意見を持つことはもちろんすばらしいことだけど、
担任の教師が、あまりに子どもに任せすぎではなかったのかなぁと思いました。
まだ小学生だから、いろいろなヒントを与え、進む道を作っていく方法を指南してあげるべきなんじゃないかと。 -
賛否両論あっても当然だろうなぁ……と思える。
教育方法論として読んではいけないと思う。
むしろ、教育に真っ正面からぶつかり、苦悩している一人の先生と生徒たちの記録として、受け取るのがいいと思う。
はっきりいって、先生のもくろみは失敗して、皆、辛い思いをした。
意見の変化、子供たちが議論を交わすところなど、大人と変わらない面を見せたりもする。かと思えば、子供っぽいところも。
大人でも、おそらくこの議論をすれば、険悪な雰囲気になり、収拾がつかなくなる。
著者も、この本に書かれている以上に傷を負ったに違いない。
その証拠に、再び同じ事をしようとはしていないし、誰にもおすすめもしていない。
でも、取り返しのつかない失敗ではなく、ひとつの大きな体験として、子供たちの中に残っていったのではないだろうか?
今の子供たちは、多くの命の犠牲に自分の命が養われている事に気がつかない。そのチャンスが少なすぎる。
米を育てて収穫するのと、ブタを育てて肉にするのとでは、そもそもの考え方は一緒である。
でも、なぜ、育てた米は食えても、ブタは食えないのだろうか?
子供たちは、他のブタ肉なら美味しく食べられる。でも、Pちゃんは嫌だという。
家畜をペット化してしまったことに間違いがある……といえばそれまで。
でも、世界にはかわいがって育てた動物を、特別な時に捌く風習はたくさんある。
彼らは残酷で人でなしなのだろうか? 違う。
でも、自分の身に置き換え、大事に育てたPちゃんを捌こうと思えば、残酷でかわいそうでできないと思うだろう。
教育には、先生が筋書きを作り、導きだす結論が必要なのかもしれない。
理科の実験でも何でも、先生は結果を知っていて、子供たちに試させるのだ。
だが、先生も人間であり、食べられるブタも生き物であれば、けして結論がひとつでなかったことは、間違ってはいない。
そもそも、たったひとつの正しいことなどはない。たくさんの正しくて間違っていることがある中で、何が一番ベストなのかを、考え抜いて選ぶことが生きることなんだと思う。
この授業が失敗だったとしても、この本で得られるものは、とても大きい。
星をひとつ減らしたのは、子供たちの絵やらPちゃんの写真やら、もっと見たかったから。
ブタって本当に愛らしいんですよね。小さいうちは。
みるみる大きくなって、子供たちは大変だっただろうと思う。
Pちゃんの愛らしさやら、苦労話やら、子供の目線がもっと含まれていたら、さらに最後の決断が辛く厳しいものであったことが、よく伝わったと思う。 -
三葛館一般 371.6||KU
和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=44047 -
<閲覧スタッフより>
命の授業の一環として豚を飼うことになった32人の小学生。最終的に豚を食べるか、ペットとして飼い続けるのか・・・豚の飼育を通して本当の学びとは何かを模索する教師、命について、生と死について必死に考える小学生たちを追った実際の記録。2008年の映画「ブタがいた教室」の原作。
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所在記号:375.182||クロ
資料番号:20095789
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すごいことだととりあげようが、これを経験した児童たちが成人を迎え一般的といえる範疇にあるというのは、ロマンはないけど、示唆に富んでいる。
黒田先生自身にはそのつもりはなくても、この飼育が教育ではなく教育手法の実験場という側面が強くなってしまったのが、いろいろと議論と感情のぶつかる場となってしまったんだろう。 -
興味深いが、先生が優柔不断でイラッとした。
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まず映画を見ていたので、映像とのリンクですらすら読めた。先に本だと、ちょっと読みづらいかも。
命の教育、これからの母としての命題でもあるな。食べ物の命しかり、自分の命しかり。 -
最初の3年が大事。この姿勢とても感銘した。実話として、勇気づけられる内容だった。私も、経験の浅いことなどかなぐり捨てて、思いっきりぶち当たって以降と思う。トライ&エラー!万歳!
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とにかく、豚飼ってみる。
そして、それを子供たちがどう受け止めるか。
意味は、後からついてくる。
そんな感じで始められ、その意味が大きく、複雑なものを
抱えていることに、気づき、すっきりとした一つの結論としての
答えを与えない。
大きな問題を提起はしたけど、答えは出ていないので、
人によっては、違和感を感じるかもしれない。
答えは、人それぞれの胸の中にあるんだと思う。
いい本です。 -
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なぜか最近豚づいていて、豚つながりでたどりついた本です。小学校での豚の飼育を通じて、命について考えた、というようなテーマです。が。
生き物を殺して食べる、ということは当たり前のことでいながら、どこかの誰かにその行為を任せている、ということにあまり立ち入ることがありません。
「混乱」や「先送り」、「思わぬ結論」といった、社会にあって教育現場に少ないことを体験できたのは、小学生にとってよかったのかもしれません。でも、この結論は…。ちょっと冷めてみてしまうなあ。当事者だったら、全然違う興奮があるのには違いない。 -
映画になってましたよね。
とっても読みやすくて、良い本です。 -
2011年7月24日読了。
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妻夫木聡主演の映画『ブタがいた教室』の原案となった本です。
4年間クラスのみんなで飼った豚のPちゃん、生き物を育てるという中での変化は勿論、最後はどうする?ということろまで、生徒が考え抜き関わり続けています。
命の大切さを謳った本は山のようにありますが、この本は生徒の心の動き、教師の葛藤までもが詳細に綴られているという点では一番身近で考えさせられるものでした。
金森俊朗氏『いのちの教科書』はあまりに有名ですが、その前にこれも読んでみると視点が変わるかも知れません。
(福岡教育大学 院生) -
本書の舞台となる、大阪府の最北に位置する四方を山に囲まれた小さな町にある東能勢小学校。新任教員として赴任してきた著者は、担任となった4年3組で『豚』を飼うことを提案する。
食とは、命とは・・・
教育の現場で『命』をどのように経験させ、教えることができるのか?
900日にわたる『命』の授業の記録である。
テレビでも取り上げられ映画化もされるなど話題となった実録本です。私は結末を知らなかったので読んでみたのですが、認識とはだいぶ違う話でした。自分たちが食べたわけではなかったのですね。食べるということを前提として飼い始めたものの情が移り葛藤するという話だと思ってました。
先生の中では『食』という教育の一環としての気持ちもあったようですが、子どもたちとはその話はせずに飼い始めたようで。なら、悩みますよね。家畜として飼い始めたとしても2年も世話をすれば情が移ってしまうと思います。
飼えなくなったから食肉センターへというのは、なんだか保健所へ行く犬や猫とダブってしまいます。それで命を大切にしていることに繋がるのだろうか、どうせなら自分たちで食べて欲しかった・・というのが本音ですが、この子たちにそれを言うのは酷というものでしょうし、私にはそんな権利はありません。想像以上に大変な飼育をしっかりとやり遂げた子どもたちと先生が、悩みに悩み考えて出した結論です。みんなどれだけ辛かったことか。
「飼育もやっていない大人にそんなこと言われたくない」
「別に食べたくないけど、食肉センターに売るくらいなら、自分たちで責任をもって食べた方が、Pちゃんとしてもいいかも」
子どもたち、ひとりひとりの言葉はとても重いものでした。
先生は、もう少し煮詰めてから実行すればよかったのに・・と、思わなくもないですが、『食育』なんて言葉もない時代、『死』がタブー視されて遠ざけられている時代に、これだけのことを実行した情熱はさすがだと思いました。 -
一期一会な本です。
図書館のオススメコーナーの棚で目に止まったのは、妻夫木聡さんが主演する「ブタがいた教室」という映画の予告をたまたま見て、タイトルを知っていたからというのがきっかけでした。
「みんなでブタを飼って、最後には食べます。」
強烈なインパクトを持ったセリフでした。
だから、タイトルを覚えてたんだと思います。
でも、映画は実際とは話の展開が違うようですね。
食べることは最初、想定してなかったということを読んで知りました。
新任の先生が、普通と違うことを行うこと、とても大変だったと思います。
保護者や同僚、上司、そして世間からも常にプレッシャーをかけられていて、本来の仕事である生徒への教育がやりたいようにできない悔しさが積もって、諦めたり虚無感を持ったりした教職者というイメージを持ってます。
私は現在の教育業界(役所、学校、教師、生徒、保護者)というものに不信感たっぷりで、自分の子ども(まだいないけど)には日本の学校通わせるの迷ってるほどです。
でも、この本を読んでると、それは私の勝手なイメージだったんだなと。
おそらくテーマである、「命ということ」については、他の方がたくさん書かれてるであろうし、この問いに対しては唯一の答えを出すことが簡単にはできないと思います。
教育も同じだと思う。
「こんな教育をしていれば、みんな素晴らしい生徒に育ちます」なんてメソッドは未だに存在してない。
「教育」って、お役所の言うとおりの方法でするだけでいいのか?
現場の判断で、様々な方法・手段があっていい。
ただ、それをやり遂げるかどうかは、独りの力じゃ無理。
この本も学校以外の多くの方々の力を得て、成り立っていることが書かれてました。
円周率が3でいいのかとか、もっと国民が教育に対して真摯に考えるような世の中になればいいなぁ。 -
ぶたの飼育を通していのちの大切さを考える、ということは、「生きる」ということの意味を問うものであると思います。 この本では、多くのことを考えさせられました。
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命の大切さをしった
黒田恭史の作品
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