- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784623040643
作品紹介・あらすじ
本書は、最新の研究成果をふんだんに織り込みながらも、豊富な史料・コラム・図版の収録によって初学者にも分かりやすい工夫を凝らし、ヨーロッパ法の歴史的発展過程をたんねんに叙述した、本邦初の概説書である。
感想・レビュー・書評
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最高に面白かった。
法制史とあるが、法を軸にヨーロッパの歴史物語が展開されていく。
合わせて政治思想史の理解も深まること間違いなし。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大学や大学院で西洋法制史のテキストとして使われることを念頭に置いた、西洋法制史のまとめの書籍。
内容は、ヨーロッパの方をローマ市民法、古ゲルマン法からととらえて通史の形となっている。
中世は、部族法典とユスティニアヌス法、フランク王国の法と国制、封建制・中世法・ヨーロッパの法システムへの流れとして、その後に、ボローニャ大学とローマ法、中世ローマ法学と条例理論、カノン法を扱っている」。
近世では、学識法曹、帝国改革、魔女裁判、ローマ法の相対化、身分制議会と絶対主義国家、自然法や啓蒙主義に触れている。
現代では、歴史法学派、私法主義などから、近代法システムが作られるまでを350ページの紙面で解説している。
部ごとに全体像のまとめ、章末に参考資料等があるので、全体像をつかみ、ステップ・アップしやすい。法制史を学ぶ人には良い本だと思う。 -
ローマ法から近代法(ワイマール)までの西洋法制史の概説書。西洋法制史のエッセンスがつまっており、初学者におすすめ。文体も容易で、読み物としても楽しめる。巻末には人名索引だけでなく、事項索引もあり、学習する際役に立つ。ただし、あくまで概説のため、多角的な検討はされていない。法制史を勉強する際の入り口として使用し、各個別分野の詳細は章末に掲載されている参考文献にあたるといいだろう。
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法だけではなくて、とにかくヨーロッパにおける国家の成り立ちや教会のあり方などのスタンダードな見方がどういうものなのかがわかる。法というのは作った面もあるし作られた面もあるということと、それと、公的な空間の切っ掛け、つまり、行為の買戻しができない領域が広がっていく様が、現在の法を考えるときに非常に参考になる。
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西洋の法制度の概説書です。
法制度とは言え、政治や社会と法は切り離せないので、結構高校までの世界史の話も入っています。 -
丁寧な上に解りやすく、読み物としても面白い。
やっぱり歴史的な背景知識ってあったほうが現在の制度を理解しやすいんだろうな。