離脱・発言・忠誠 企業・組織・国家における衰退への反応 (Minerva人文・社会科学叢書 99)
- ミネルヴァ書房 (2005年6月20日発売)
本棚登録 : 247人
感想 : 12件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (232ページ) / ISBN・EAN: 9784623043743
感想・レビュー・書評
-
「Voiceからexitへ」
https://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51783504.html詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
研究用。引用したかった箇所はこんなにもあっさりしたものであったかと驚いた。
-
経済学部 山川俊和先生 推薦コメント
『原題は、離脱(Exit)、発言(Voice)、そして忠誠(Loyalty)。人間行動の類型から、社会の基本原理を鮮やかに描き出す。小さなアイディアから大きな社会全体をとらえる。全学生におすすめの超名著。』
桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
https://indus.andrew.ac.jp/opac/volume/597264 -
離脱=経済学的論理=市場の論理
発言=政治学的論理=非市場の論理
経済的論理は政治学的論理を必要以上に過小評価し、貶めてきた。その逆もまた然り。
離脱と発言、両方を取り入れることこそ組織の改善に必要になる。
一文一文丁寧に読みたい本。 -
2019/04/21に、NGT48からの卒業を発表(最終活動日:2019/05/18の卒業公演を予定)した山口真帆(23)は、運営側にVoice(発言)したが、受け入れられずに、Exit(離脱)したということなのだろう。
-
経済学者であり政治学者であり、社会学者でもありそうなハーシュマンによる政治経済学に関する本。
衰退していくあらゆる組織体に対して、構成員が取りうる手段は離脱<exit>(さようならする)か発言<voice>(抗議する、意見する等々)かの二つであるということ。
それらを行うかどうかはその組織体にどれだけ忠誠<loyalty>(愛着)を感じているかによるということがきちんと論理立てて書かれている。
フリードマンらの市場原理主義者への反論(企業間競争において離脱する以外にもとる手段がある、例えば品質改善を求めて提案するとか。)をしつつ、国家に対して発言以外の対抗手段がなかなかないことから、モデルに基づいて単純化する経済学と、多様な概念を扱う政治学の両者を架橋することを目指して書かれている。
あとがきに書かれているハーシュマンの壮絶な人生(7回もの移住と従軍経験)を読むとなおさら、様々なことを架橋させていく試みを行っているハーシュマンの原動力に触れられてよかった。
プラスでフリードマンがなぜ市場原理主義者になったのかについてもわかった。思想はその人の経験してきたことと不可分なんだなぁやっぱり。 -
旧訳と比べて新訳がどれほど読みやすくなったのかは,旧訳を読んでないので分かりませんが,ハーシュマンの3つの概念の説明力の高さをあらためて感じました。
著者プロフィール
矢野修一の作品
