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Amazon.co.jp ・本 (216ページ) / ISBN・EAN: 9784623052776
感想・レビュー・書評
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【読書その33】関西国際大学教授である道中隆氏の著書。道中氏は社会保障審議会生活保護基準部会の委員。大阪府をはじめ各自治体に勤務した現場経験を生かし、被保護者世帯の実態を明らかにした本。
各自治体の協力を得て、受給者の実態を分析しており、非常に説得力がある。そこから見出された主なものは以下の通り。
①生活保護者は低位学歴であるため就労に困難が伴い、仮に就労できたとしても、就労の機会が限定され、低賃金に留まる。②保護を受給すると一旦保護から脱却しても、生活基盤の弱さから再び保護受給となっている。③経済的貧困が次世代へ引き継がれ、世代間継承している。
それらは全て自分が上越市の生活保護のケースワーカーとして見た世界。ある受給者のケース記録をみると、自分の両親、あるいは祖父母の代から生活保護というケースを何度も見てきた。そこで感じたのが教育の重要性。
最近、埼玉県をはじめとして、生活保護受給世帯の子供を対象とした教育支援が進められている。埼玉県では、県内の生活保護世帯の全中学3年生を対象に、教育支援事業を実施している。その事業では、教員OBなど約20人の教育支援員を県内市町村の福祉事務所に派遣し、県内の生活保護世帯の中学3年生約800人を対象に教育訪問を行い、養育相談を受け付けている。このような支援は、貧困の連鎖を断ち切る意味でも非常に重要な取組である。他の自治体でも同様の取組が進むことを期待したい。
なお、最近書評をアップしていないことを痛感。反省。早く風邪を治したい。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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