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Amazon.co.jp ・本 (230ページ) / ISBN・EAN: 9784623055616
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大正天皇について、アメリカ人が書いた評伝。
多くの先行研究(といっても数少ないが)や、海外マスメディアに載った大正天皇についての記事を参考にし、その人物像、あるいは、大正天皇がもたらしたものを論じる。
昭和天皇が、祖父明治天皇についてよく言及したのに対して、父親大正天皇についてほとんど言及していないのが、驚いた。
また、大正天皇が在位中に建てられた近代的建物、東京国立博物館の表慶館、赤坂離宮、そして東京駅。
「明治神宮」のように「大正」の名こそつかないが、今なお残っている現代日本にとって重要な国家施設である。
また、現在、皇室行事の婚礼、大喪など、重要行事の順序など多くは、大正天皇の時に認定され、皇室の形式になっていったという。
「明治」と「昭和」の間にすっぽりはさまった「大正」。
これほどまでに大正の影が薄いと感じるのは、筆者によれば「現代日本に完全に融合されているから」という。
明治の影が濃いのは。「明治が我々と全然別な世界に存在する」というのも、納得である。 -
先日読み終わったプリンセスマサコで、大正天皇が体が弱かったと書かれていたことで少し興味を持ち、読んでみることに。
国会の場で望遠鏡みたいに・・・ということに興味を持ったわけだが、
そんなことはほとんどかかれていなかった。
何より大正天皇はそんなに体が弱かったわけではないのではないかという最初からの記述が興味深い。
明治天皇を際立たせるために大正天皇を体の弱い天皇に後から仕立て上げたのか、そういう疑問。
なるほど~そういう見方もあるかと思ったのが、
・明治天皇は幕末の人間である。
・大正天皇が初めて東京でお生まれなり、西洋風(現代風)の教育をお受けになった天皇である。
ということ。
諸外国を訪問したり、活動写真や車がお好きだった、最先端の皇太子であり、天皇陛下であった。
残念ながら(?)大正時代は短かったが、独特の文化もあったようだし、もう少し大正時代の本を読んでみたいと思った。 -
[ 内容 ]
アイビー・リーグで語られる嘉仁の時代、二十世紀日本の「原点」。
治世の期間が比較的短く、健康状態が芳しくなかったことから悲運の生涯と語られることの多い大正天皇。
20世紀初頭という「近代の起点」に生きた歴史的意味、さらに日本の近代化へ及ぼした影響はいかなるものか、世界史的文脈から光を当てる。
[ 目次 ]
第1章 病弱な天皇か
第2章 日本の西洋化とともに
第3章 行啓に見る近代日本
第4章 二〇世紀近代国家の天皇
第5章 「平和日本」の象徴
第6章 忘れ去られる大正天皇
終章 歴史のなかの大正天皇
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