- Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
- / ISBN・EAN: 9784623058181
作品紹介・あらすじ
若者は今どのような困難に直面しているのか。キャンパスと病院を舞台にした青年期の物語。
感想・レビュー・書評
-
事例集や事例発表よりも、
カウンセラーが迷ったり疲れたり悩んだりしている様子が
ストレートに書かれています。
臨床心理士として、
さらにがんばろうと思えます。
それ以外にも、クライエントに対する姿勢や、
言葉を選ぶプロセスなどとても勉強になります。
臨床心理士みんなにおすすめしたい作品です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
カウンセリングの事例研究とか成功例とかではなく、
クライアントの方とのやりとりの間で
カウンセラーがどんなことを感じているか、
12人の方が物語調で語ってくださる内容でした。
心理学を専攻していると、
「心が読めるんでしょ?」といわれる事が多々ありますが
もしそんな風に思う方がいたら、
ぜひ読んでいただきたい一冊です。 -
カウンセラーが語る事例小説。プライバシーの問題があり、なかなか事例が公開できず、カウンセリングの実態やカウンセラーの葛藤をなんとか伝えたいと試みたもの。
感想としてはカウンセラーも悩む人間なのだと改めて思った。
フロイトが自分のことを科学者でなく文学者と言ったそうである。心理療法は言葉を使った芸術に近いという著者の言葉が印象的だった。 -
人がこの世に存在し、生きていくことは、奇跡なのだと思う。時に、何かにつまづいたり立ち止まったりすることがあっても、その時に、そっと寄り添って「一人じゃない」ことを実感させてくれるのが、カウンセラーなのだと理解した。人は、つまづき立ち止まるものである、という気づき。そして、その時、「一人じゃない」という実感が何よりの「力」になっていく(こともある)のだろう。「最後の砦」。それだけに、彼らの消耗も、行間から伝わる。魅力的な12の「物語」である。
-
913.68
-
問題解決的になっていた、自分のやり方に気づかせてくれた本。
クライエントさんの苦しみや痛みは本人にしか分からないかもしれないが、分かりたいと思うことの大切さ。
読中は、海をプカプカと浮いている印象だった。
温かいものが、身体の中を流れた。
嗚咽もした。