本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784623059126
作品紹介・あらすじ
日本文化を一身に背負い、「昭和」に殉じた作家の素顔。
感想・レビュー・書評
-
「和歌の申し子三島由紀夫」という視点から生涯を読み解く、というのが興味深かった。ただ、三島由紀夫没後、様々な人が自分の物差しで持って故人を解釈しようとしてきたのだろうということは伺いしれる。それほどの汲めど尽きぬ魅力があるということか。/時間の掛詞を駆使することで限りある人生を二倍三倍にする方法を知っていた三島由紀夫。/なぜ神風は吹かなかったのか、和歌が無力だからか、和歌の力を過大に錯覚したのか、和歌文化の頂点に立つ天皇の資質か、と言う問題意識があったのでは、と。/三島にとっての参考文献とは、その参考文献に書かれていない「物語の鉱脈」を発見して発掘するための、一大「鉱山」なのだった。フィクションなのだけれども、真実味にあふれた物語。それが、三島の求めたリアリティーだった。(p206)/三島は週刊誌のエッセイまでも後世に残そうとしたのではないだろう。だが、日本人の大多数は週刊誌から三島像を作り上げてしまうのだ
詳細をみるコメント0件をすべて表示
全2件中 1 - 2件を表示