長期追跡調査でみる日本人の意識変容 高度経済成長世代の仕事・家族・エイジング
- ミネルヴァ書房 (2012年1月20日発売)


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本 ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784623061150
感想・レビュー・書評
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【書誌情報】
編著者 吉川徹
ジャンル 社会
出版年月日 2012年01月20日
ISBN 9784623061150
判型・ページ数 A5・240ページ
定価 定価3,850円(本体3,500円+税)
パネル調査法という現在注目されている技法を、大規模調査の事例をもとに、現代日本の社会学のどの領域で利用することができるのかを示す。多くの人が感心のある命題について実際のデータを扱ってデータの操作や統計解析についてわかりやすく解説する。
◎大規模調査「職業とパーソナリティについての長期追跡パネル調査」の成果
◎実際のデータを扱って,データの操作や統計解析について解説する。
◎およそ400人を27年間にわたって迫ったデータから現代日本人の姿を描き出す
[https://www.minervashobo.co.jp/book/b93698.html]
【目次】
序文 [i-v]
目次 [vi-vii]
第一部 時代変化を捉える調査データ
第1章 長期追跡パネル調査の全体像
第2章 中高年期における意識の安定性に関する日米比較
第3章 人生を通じた社会意識の学歴差
第4章 役割喪失とプロダクティブな役割がセルフ・エスティームに及ぼす影響——パネル・データを利用した日米比較
第5章 30年前の記憶を思い出せるか
第二部 人生と仕事
第6章 働き方による社会意識の変化
第7章 中高年期を迎えた仕事人間・会社人間の社会参加
第8章 主婦化と就労化——過去の就業と性別役割分業意識の影響
第三部 人生と家族
第9章 夫婦の意識の類似性とその変化の日米比較
第10章 中高年期における父親の子育て満足度の規定要因——教育期待と教育達成の不整合からみる子どもの名誉財化
第11章 親の子育て方針と中高年期の父子関係
第12章 性規範意識のゆくえ
第13章 直系同居家族における既婚女性の権威主義的態度とその変化
第14章 「介護の社会化」をめぐる意識の変容
むすびにかえて [223-225]
人名索引 [226]
事項索引 [227-229]
執筆者紹介 [230]
コラム
1 「姉妹関係」にあった2つの階層調査
2 パネル調査は究極の調査か
3 追跡調査の難しさ
4 SRDQでの日米比較データの公開詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
同一対象者へ1979年と2006年の2回意識調査を行い、時系列比較から意識変容について国際比較含め考察を行なっている。根本的な社会構造変化を経験していない日本は意識変容が緩やか。回顧の不正確性は過去から現在にかけて変化が大きいほど不正確なのは至極当然。興味深かったのは第9章。日本では特に子供が生まれてからは夫婦関係が親子関係より相対的に希薄になると思っていたが、むしろ他国に類を見ないほど夫婦間の価値観における類似性が高まっていく相互依存関係は発見だった。個人的には諸外国に比べ日本人は人間関係ネットワークが閉じているからではないかと。
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卒論勉強用。
コラムがおもしろい。
追跡研究の難しさが伝わる。
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