自由の秩序: カントの法および国家の哲学 (MINERVA人文・社会科学叢書 183)
- ミネルヴァ書房 (2013年1月1日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (441ページ)
- / ISBN・EAN: 9784623064366
作品紹介・あらすじ
法・権利とは何か。本書は、法の原理から国家へ、国家から国際的な法共同体へと思考を展開する、カント法哲学の全容を視野に収めた他に類を見ない研究書である。EU統合など、アクチュアルな問題を考える研究者にとっても必読となろう待望の一冊。ドイツ語の原著から初邦訳でお届けする。
感想・レビュー・書評
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近代政治思想研究者による、カントの『人倫の形而上学』の研究書。『法論』の合理的再構成を、法の基礎づけ、私法、国内公法の3部分に施す。『法論』本文だけでは必ずしも明確にならない理解を草稿や講義史料によって補完したり、他の思想(ホッブズやロック、ルソーといった人々から同時代のシュレーツァーなどまで)との比較からカントの思想の独自性を析出するなど、従来のカントの政治思想の研究に比べ、質・量ともに大きく水準を高める非常に緻密な研究書である。これからのカント研究はこの研究書に触れることなしには立ちいかないと予測できるほどの労作であり、邦訳が出されたのは非常に喜ばしいことである。
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