歴史哲学への招待 生命パラダイムから考える (MINERVA歴史・文化ライブラリー 22)
- ミネルヴァ書房 (2013年4月22日発売)
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感想 : 7件
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784623066391
感想・レビュー・書評
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歴史に対する考え方が大きく変わった。歴史を一つの複雑系と見る考え方や、歴史と歴史家の関係についての考えは、自分の歴史の見かたを変えてくれたと思う。『歴史とは何か』もぜひ読んでみたい。
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現代における「歴史哲学」の入門書である。といっても、歴史哲学史的な内容ではなく、副題にあるとおり「生命パラダイムから考える歴史哲学の本」である。すなわち、複雑系に基づいた歴史哲学の書、といってよいと思う。マルクス主義歴史学のような歴史における法則性を否定し、歴史の一回性と偶然性、複雑性を強調し、「原因―結果」といった単線的な因果関係を否定する内容となっている。
しかしもし「原因―結果」という単線的な因果関係を否定するのだとしたら、歴史叙述はどうしても「前から順番に書いて、読んでいく」という形式を取るのだから、そもそも歴史は叙述できないということになってしまわないだろうか。
もうひとつ、この本の疑問は「歴史」が、「過去そのもの」の意味であったり、「誰かに認識される過去」であったり、「叙述される過去」であったり、さまざまな意味で使われているように思える。自分の叙述の都合にあわせて、「歴史」という言葉の意味内容を違えていくことは、果して適切なのか。そのことが疑問であった。 -
E.H.カーの歴史観を乗り越える、歴史を学び研究する人たちのための入門書。
歴史は過去の出来事の羅列ではない。偶然の出来事から突如として激変する歴史、創造と破壊を繰り返して飛躍する歴史、創造的行為によって切り開かれていく歴史――、歴史は生き物だ。
本書は、生命パラダイムから歴史をどう見るか、その見方を問い直す。歴史を「内から」見る歴史哲学へといざなう一冊。
著者プロフィール
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