国際政治のなかの国際保健事業 国際連盟保健機関から世界保健機関、ユニセフへ (198)
- ミネルヴァ書房 (2014年4月20日発売)


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本 ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784623067985
感想・レビュー・書評
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【書籍】
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国際連盟保健機関から世界保健機関とユニセフの設立過程を焦点に、国連のもとで新しい安全保障の形態が築かれたことを示す
著者 安田佳代
ジャンル 政治・法律
経済 > 社会政策
シリーズ MINERVA 人文・社会科学叢書 198
出版年月日 2014年04月20日
ISBN 9784623067985
判型・頁数 A5・320
定価 本体6,000円+税
第2次世界大戦を招いたことから評価の低かった国際連盟は、失敗せる国際平和機構だったのか。近年、連盟による経済および社会的国際協力事業が見直されるなか、保健事業にも再評価が進んでいる。本書では、国際連盟保健機関(LNHO)から世界保健機関(WHO)とユニセフが設立される過程に焦点を当て、連盟の経験と反省に基づき、国際連合のもとで新しい安全保障の形態が築かれたことを解明する。
[ここがポイント]
◎ 国際連盟は失敗せる国際平和機構だったのか。
◎ 国際保健事業に関する、本格的な研究書。
〈https://www.minervashobo.co.jp/book/b147030.html〉
【目次】
はじめに
凡例
略語一覧
序章 国際政治研究からみた国際保健事業
1 関心の所在と本書の目的
2 本書のキーワード
3 本書で用いた史料
4 本書の概略
第Ⅰ部 「ポジティブ・ヘルス」の出現
第1章 国際保健協力の歴史的系譜
1 国際環境の変動と国際保健協力の進展
2 国際衛生会議の開催
3 世界大の国際保健事業へ
4 LNHOの組織と改革
第2章 東アジアでの事業展開と国際関係—— 1925〜38年
1 LNHO極東支部シンガポール伝染病情報局
2 シンガポール伝染病情報局と日本外交
3 東アジアでの事業展開と日本外交
4 LNHOによる対中国技術協力
第3章 伝染病の撲滅から「ポジティブ・ヘルス」へ——栄養問題への多角的な取り組み 1929〜43年
1 栄養問題への多角的な取り組み
2 LNHO栄養専門家委員会の設置と栄養報告書の作成
3 ブルース・レポート
第Ⅱ部 「ポジティブ・ヘルス」の実現に向けて
第4章 テクノクラートたちの戦後構想—— 1943年
1 WHO憲章の前身としての1943年構想
2 LNHO異端児としてのライヒマン
3 ライヒマンの戦後構想
4 ユニセフの原型としてのライヒマンの構想
5 構想の実現に向けた巧みな戦術
第5章 国際連盟保健機関から世界保健機関へ—— 1943〜45年
1 アンラによる保健事業の展開
2 ライヒマンによるアンラの活動計画書
3 LNHOとアンラの相克
4 転機としてのサンフランシスコ会議
5 シンガポール伝染病情報局再開計画
第Ⅲ部 「ポジティブ・ヘルス」の行方
第6章 世界保健機関の設立と初期の活動—— 1945〜46年
1 1945年構想の起草と送付
2 連合国の駆け引き
3 実務の担い手としての専門家たち
4 国際保健会議の開催に向けて
5 WHO暫定委員会
6 WHOの設立と第1回世界保健総会
7 国連および国連の専門機関との協力
8 冷戦とWHO
第7章 戦後初期東アジアにおける国際保健事業—— 1946〜53年
1 ユニセフの設立
2 ユニセフによる対中国支援活動
3 1940年代におけるアジアでの活動
4 1950年代におけるアジアでの活動
5 戦後日本とユニセフ
6 戦後日本とWHO
7 WHOとの互恵関係の強化
終章 国際政治のなかの国際保健事業
1 国際連盟から国際連合へ
2 国際政治のなかの国際保健事業
注
史料・参考文献
関連年表
Summary
おわりに
人名索引
事項索引 -
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