戦後日本教育方法論史 カリキュラムと授業をめぐる理論的系譜 (上)

  • ミネルヴァ書房 (2017年2月20日発売)
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本 ・本 (292ページ) / ISBN・EAN: 9784623078585

作品紹介・あらすじ

本書は,戦後初期から現在までの教育実践研究・教育方法研究の成果を一望する,研究者・学生にとっての必読書の上巻である。
教育方法学の基本的な論点と理論的な系譜を軸に,戦後教育史において重要な問題領域とそこで追求された主題・方法論をとりあげる。各章での解説は時代区分により整理されており,時代ごとの理論や実践,論争の特徴・課題を検討していく。

感想・レビュー・書評

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  • 9章 共同学習と学習集団

    歴史的背景から共同学習の変遷が書かれていた。
    科学的認識を獲得することを目的とした集団学習なのか、
    集団作りといったコミュニケーション能力等の育成、訓育を目的とした学習集団なのか。様々な研究者と、全生研といった生活指導に振り切った立場の整理がされている。
    誰がどの立場を取っているかが分かりづらいものの、社会構成主義的な学習論を論拠とするか、非認知(本書では学習規律や集団の中での民主的な資質を指していると考える)の育成、訓育をメインとした教科学習をメインとするかの二項対立の中で揺れ動いてきたようにみえる。

    後半はこういった集団論的学級集団とは違う、
    『学び合い』といった流動的な関係作りや、ワークショップ的な学びになど様々なものが存在する。
    これは、共同▶協同▶協働となっていく実践の違いを示しているものと思われる。


    この本から、実践としての学級集団づくり、もしくは学習の際の集団学習にどのような示唆が得られるだろうか。
    グループ活動、集団学習を、科学的認識を獲得するために取り入れた際、訓育の面と陶冶の面で評価しびゅぎょうかいぜんにつなげて行く必要があるだろう。


    10章 身体性

  • 授業作りを考える上で、歴史を振り返ることが不可欠だと痛感させてくれる。名著だと思う。

  • 3402円購入2018-03-09

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著者プロフィール

佛教大学教授,京都大学名誉教授

「2024年 『新しい時代の教育方法〔第3版〕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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